和子の生い立ち-92〜小俣靴下〜

最初は304号室の近藤さんの紹介で妙蓮寺の「栗田メリヤス」と言う
会社からリンキングの機械を借りて靴下の内職を始めましたが
1日に10足か20足程しか出来ず、又近藤さんは独身の頃に遣って居た
とかで超ベテランですが、やっぱり子育てをしているから中々
仕事が捗らず、3ヶ月程で引き上げられました。其れから暫くして
17棟の清水さんが遣ってる「小俣靴下」の会社の人が、和子の家に見えて
「リンキングを遣って貰えないだろうか?」って???
「清水さんの所に毎日来るから暇な時で良いから少しづつでも?」と
頼まれて小俣さんの仕事を始めました。段々と和子も上達し月に2万円近く
稼げるように・・・頂いたお給料は1/3は貯金に・・・
1/3は夫と和子の小遣い、3畳一間の家賃変わり?残りの1/3は2人の子供に貯金を・・・
当時の2万円は結構、高額だったと思う
そんな目標を建てて、毎日お勤め同様に子育てをしながら頑張りました。
小俣さんの社長夫人(廣美さん)も和子を取っても可愛がって呉れて・・・
大よその清水さんの家庭の内情も教えて呉れたり・・・又清水さんのお宅では
ゆっくりも出来ないから和子の家に来ては「一寸昼寝して行くね?」って・・・
和子に取っては最高の内職でした。