和子のこぼれ話-142 〜係長の死〜

ロイヤルも不景気の煽りを受けてランドリー工場も社員の制服は外注に出し
和子は受付の方へ・・・でも〜ゲストを遣る人は無く、毎日和子が・・・
でも〜和子が休んだ時には???と受付の仲間にもゲストを覚えて貰い交代で
そうこうして何とか落ち着いた頃に、以前ロイヤルで和子を可愛がって呉れた
平上係長は井土ヶ谷の本社工場から、今度は寒川工場へと移動し、奥さまも
ご一緒に・・・そんな有る日、本社工場から電話が有って平上係長の訃報?
寒川工場で社員旅行が有って旅行にご夫婦で行ってお風呂で溺れて
死んで居たとか?ホテルのアナウンス通達が有ったそうですが、平上係長とは
判らず、朝まで・・・平上係長は60歳に成って無かった様な?


和子はそんな知らせを受けて早速お通夜に石ヤンと・・・
本社工場の先輩達もお通夜に来ると思ったのに誰も来なくってビックリ???
散々一緒に中華街に食事連れて行って貰ったり〜港の見える丘公園に行ったり
お世話に成ったのに〜薄情な先輩達には和子は呆れた・・・

和子のこぼれ話-141 〜人間関係〜

ロイヤルのお仕事も段々と不景気に成り、ランドリー工場を
ゲストのみにして社員の制服は外注に出す事に成り、柴橋の従業員も
工場から女子が2人・受付から2人移動に成り和子と深谷さんと2人が
残り、受付に・・・受付の福田さんと渡辺さんが残り受付に4人・・・
福田さんは柴橋に来る前は白洋舎に居たとかで受付を一人で切り盛りし
大分反感を買った事も・・・


話しは少し前のお話しに成りますが、ロイヤルを立ち上げた当時受付には
元プリンスホテルのランドリーの受付に居た志村さんに切り盛りを・・・
と言う事で年配の志村さんが居ましたが、福田さんは白洋舎での経験を生かし
志村さんには手を出させ無かった様な?当時は和子は工場の方に居たから
詳しい事は判りませんが・・・福田さんは志村さんが居た当時、我が家の
自慢話を良くして「家には床暖房が各部屋にして有る」とか?
そんな自慢話をした後で「灯油を買いに行ったとか?」ボケツを掘るから
みんなが笑う。とにかく一番若いのに、頂点に立って仲間を引っ掻き廻すから
受付の方では余り良い雰囲気では無かった。志村さんも面白く無いから
茅ヶ崎まで福田さんの言う立派なお宅を見に行ったら濡れ縁の腐った
小さな平屋のお宅だったとか?和子に「誰にも言うんじゃないよ?」って
教えて呉れたけど・・・和子は約束通り何も言わなかった〜


ロイヤルが不景気に成って半分社員の移動に成った時に、有る仲間が
福田さんに苛められた腹いせに「濡れ縁の腐った小さな平屋のお宅だった」
と志村さんが言ってたと・・・人間関係は難しい・・・

和子のこぼれ話-140 〜姉さんの認知症〜

姉さんは耳が全然聞こえなく成ってもバイクに乗って居た。「危ないから
辞めた方が良い」と廻りの人達が言うけど、全然言う事を聞かない。
又耳が聞こえないだけでは無く認知症も段々酷く成って・・・完全な
認知症に成れば良いけど〜マダラボケで正気で会話も出来るけど時と
飛んでも無い事を・・・こんな兄貴夫婦に成ってからは兄ちゃんから時々
近況報告の電話が掛って来る。
「かーこ困ったもんよ〜」から始まって・・・
母の実家に「父の法事を遣るかお参りをして欲しい」と姉さんが頼みに
行ったとか?母の実家もオジサンも亡くなって従兄妹の代に成って従兄妹の
辰雄さんが「この日は田植えを遣るから行けないから欠席します」・・・と
父も亡くなってもう大分経って居るから・・・其れを聞いた姉さんは
兄ちゃんの家に行って「辰雄さんが『もう縁を切る』と言ってお爺さんの
法事に来ない」って???「エッ?そんな馬鹿な?」と言いながらも
その時は未だ姉さんはマダラボケだから信じちゃって・・・大騒ぎ・・・
和子は遠くに居て又聞きだから良く理解出来ませんが、兄ちゃんか跡取りの
姪っ子がもう一度辰雄さんに聞けば真実が明らかに成るのに・・・
それでも再度聞き直して「縁を切る」と言う話しはお流れに成ったそうですが
姪っ子は姉さんに「お母ちゃん辰雄さんは『この日は田植えを遣るから
行けないから欠席します』って言ったんでしょう?」と聞き直すと「私は
そんな事知らんもん?」って???其れで皆さん姉さんの認知症が発覚したとか?

和子のこぼれ話-139 〜会話の出来ない夫婦〜

兄貴は脳梗塞で倒れて間脳を侵され、記憶力も判断力も字を書く事も全て
忘れて廃人同然に成り、そのショックで姉さんも耳が全然聞こえなく成って
夫婦で話すのも「此れ遣って?其れとって?」と言う位な事は出来るかも
知れないけど、大事な夫婦の会話は駄目?家に居ても退屈するから
兄ちゃんの家へ良く行くそうですが、近くに居る人の事は判って色々お話しを
するそうですが、あの人の名前が出て来ないで「あの〜あの〜アイツよ〜〜と
又和子も知らない昔、昔の自分の彼女の名前を思い出したり・・・
姉さんも横浜に和子の長男の結婚式に来た当時から少し認知症
始まった様でした。それでも「兄嫁」と言う立場はしっかり持ってて・・・
有る夜、兄貴から電話が有りました。


和子=もしもし・・・
兄貴=もしもし・・・
和子=アッ、兄ちゃん?元気?
兄貴=うん、ま〜こんなもんよ?・・・あの〜どなたさんや?
和子=あら?嫌だ?私よ〜〜〜?
兄貴=節子か?(兄貴の長女)
和子=違うよ〜かーこよ?
兄貴=あ〜かーこか? アハハハ・・・


電話の傍で姉さんが「かーこちゃんに00日にお爺さんの法事をするから
もんて〜(帰って?)って言うて~な〜?」と言う声が聞こえた
和子=判った〜00日に帰るから姉さんに言っといて?じゃ〜元気でね?
姉さんは耳が聞こえないから兄貴に受話器を持たせてダイヤルを廻すが
兄貴は誰に電話をして居るのか判らない?こんな生活が続いて居ても跡取りの
姪っ子は帰って来ない?

和子のこぼれ話-138 〜姪っ子の宗教騒動〜

兄貴は子供が女の子3人で次女に養子を貰い小林家の跡取にしましたが
何せ、田舎の実家は山奥で中々養子さんに来て呉れる良き男性も無く
兄貴は車で10分程実家から離れた所に新しい家を建てて新所帯を・・・
長女と3女はお姑さんの居るお宅に嫁ぎ、其々に苦労を・・・
兄貴が脳梗塞で倒れた当時、跡取りの次女は良く判らない宗教に嵌り
兄貴や兄ちゃんが散々反対をしたけれど、聞き入れなくて夫の退職金まで
宗教に注ぎ込んで居るとか?本当か嘘かは定かじゃ無いけど〜


有る時長女の娘が年頃に成り、有る男性とお付き合いをして居たそうですが
双方の意見の食い違いか、信じて居た彼に振られて精神障害を起こし
大変だったとか?兄貴の娘、3姉妹の長女は悩んだ挙句、跡取りの次女に
相談したそうですが、変な宗教にのめり込んで、「姉ちゃんもこの宗教に
入ったら〜?」って神様らしき物を持って来て、進められて、
長女はビックリ?兄ちゃんの所にその神様らしき物を持って来て
「おっちゃんどうしょう?」って?兄ちゃんもビックリして
そんな物焼いちゃえ?と・・・火を付けて神様を焼いちゃったとか?
そんな事が有って、姉妹の中もギクシャクし、又兄貴達夫婦も兄ちゃん達も
大反対をしても言う事を聞かない?
一番苦しんだのはお婿さんだと思う。和子が両親の法事に帰ると
姪っ子のお婿さんは「もう山口県に帰りたいよ〜〜」って零して居ました。


そんな事が有って兄貴も悩んだと思うし、ストレスも溜まり脳梗塞に???
又其れに引き続き、姉さんも夫の病気と娘の宗教騒動でやっぱりストレスが
溜まり、耳が聞こえなく成ったのでは???
そんなチグハグな夫婦が2人で生活をするのは大変だったと思う

和子のこぼれ話-137 〜兄貴の経過〜

聞く所に依ると脳梗塞は早期発見、で即入院して先生の指示を受けて
治療&リハビリでかなり軽く成るとか?兄貴は姉さんに邪魔されて満足に
治療も出来なかった様ですが、外見から見ると半身不随でも無いし〜
何でも無く健康そうですが、お話しをするとチグハグな事を
言ってしまうとか?その後は兄ちゃんから時々兄貴の報告の電話が来るように
「かーこ〜困ったもんよ〜」から始まって・・・
毎日の様に兄貴は兄ちゃんの家に遊びに行くそうです。記憶力も判断力も
失くした兄貴との会話も見つからず、「兄貴〜お墓参りに行こうか?」と言って
兄弟でお墓参りをしたそうです。
すると兄貴は、墓石の前で大きな声を出して大泣きをするとか?
「おかさ〜ん・おかさ〜ん」って今まで村の役員をしたり、結構村の人にも
一目置かれる様な立派な兄貴だったのに・・・


君子の娘、直美の結婚式に親戚代表でご挨拶した時も立派に挨拶をし、和子は
思わず「兄貴〜挨拶上手だね?」って褒めたら・・・直美の父方の親戚の
人達が、「ほんまや〜義〜は(義雄)上手だな?」って感心した事も・・・
そんな兄貴が、脳梗塞で間脳を侵された制で、お墓の前で「おかさ〜ん・
おかさ〜ん」って大声で泣くなんて〜廻りに誰も居なかったから良かったけど
兄ちゃんは恥ずかしかった〜と・・・和子には想像も付かない一場面でした。
丁度兄貴が倒れて一年ほどしてから、今度は姉さんが兄貴の病気でショックを
受けたのか?有る日突然にポンと耳が聞こえなくなったとか?

和子のこぼれ話-136 〜兄貴が脳梗塞?〜

姉ちゃんが癌で手術をして、兄姉みんなが心配して(せめて元気な内に
姉妹旅行をしよう)と計画を立てようとしましたが、中々其々に事情が有って
実現はしなかった。せめても・・・と母の死の後、京都の本山に納骨に
行った時に5人で思い出の写真位・・・と撮り食事をするだけでしたが、
ヒョンな事から兄姉で連れ合いを入れて10人の北海道旅行が実現し夫と
正雄さんは欠席したけど、良き思い出が出来た。「今度は別府に行こう〜」と
約束はしましたが、北海道に行って翌年、兄ちゃんから電話が有って・・
「兄貴が脳梗塞で倒れた〜」と兄貴は76歳だった。大好きな将棋を指しに
行って帰りに倒れたとか?バイクで行ったのですが、運よくバイクから降りて
その場にバイクを置いてタクシーで帰って来たとか?兄ちゃんの家に行って
脳梗塞で倒れた〜」と兄ちゃんは急いで病院に連れて行って・・・
初診の問診票を書くのに、「兄貴自分で書けよ〜」と言うと・・・
「字が書けない」???お医者さんの診断では間脳を侵されて居るとか?
左脳・右脳だと半身不随に成るのだけど、兄貴の場合間脳を侵されて外見は
全然何でも無いけど〜記憶力も判断力も、字を書く事も全て忘れて
しまったとか?その場で即入院に成り、兄貴は入院したそうですが完全看護で
付き添えは要らないけど、姉さんは何時も兄貴の傍に付いて見舞って居たとか
傍で兄貴とお話しをするだけなら良いけど〜病室の患者さんに色々お話しを
して、嫌がられ満足に入院もせず、退院して来たようです。