思い出ばなし・兄やんの死・・・

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兄やんの訃報の連絡を聞いて田舎に帰り・・・兄ちゃんに聞くと・・・

夜中にパジャマから普段着に着替えて姉さんが兄ちゃんの家に行って

「お父さんが暴れらって困る」と言って来たそうです。兄ちゃんはビックリして

実家に行くと電気は全部消えて真っ暗な状態で静かな家だったそうです。

 

兄ちゃんは兄やんの寝て居る寝室に行くと姉さんの布団はしっかり畳まれて

押入れに仕舞い、兄やんは穏やかな顔をして、眠って居るかに見えて・・・

兄ちゃんは「兄やん・・・」と声を掛けても返事はなく、たばこの煙を

吹き掛けると兄やんの息で靡く筈だけど・・・靡かない?

「何だ~兄やん死んどるでよ~」って独り言を言ってまーこ(跡取り娘)を呼び

お医者さんを頼んで、死の確認を???死因は何だったろう・・・

丁度兄やんは10月で80歳に成る年の9月の中頃でした。

 

皆さん親戚中が集まってまーこ夫婦が中心で、未だ兄やんの時は斎場に行かず

自宅でお通夜・告別式を努めて火葬場で荼毘に・・・

皆さん大勢集まって色々準備をして居るのを見て、姉さんは・・・

「なんで、お父さんが死んだのに教えて呉れなかったの~」って悔しがったり・・・

祭壇に飾って有る、兄やんの遺影を見ては・・・

「なんで、あんな所にお父さんの写真が飾って有るの???」と・・・

 

兄やんの葬儀・告別式も無事に終わり、村の公民館で皆さんに

「ご苦労様でした」と最後の食事会の席で、村の役員さんが・・・

「まーこ、お母さんをお宅に連れて行って面倒見て遣れよ~」と言う声も・・・

段々と姉さんの認知も酷く成って、近くに兄ちゃんが居るとは言っても

実家に一人では??? でも~姉さんは「まーこの家に行かない」と・・・

当時は、まーこ夫婦が姉さんのお守りに来て居たとか・・・

 

兄やんは、間脳を侵されて4年、廃人同然でこの世を去りました・

享年 6911ヶ月    ― 合掌 ―

 【婆さんよ 犬への愛を 少しくれ(シルバー川柳)】