和子のこぼれ話-114 〜破産宣告〜

和子には一度だけ「一万円貸して?」って言っただけでその後は
言わなかったけど〜平上係長は何度もお金を貸して上げた様です。
有る日、お隣の志村さんが、係長の所へ来て「石渡さんに一万円貸したけど
給料日を過ぎても返して呉れないから、平上さん石渡さんに言って呉れる?」
って言いに来るから〜平上さんが志村さんに・・・そんな事を何度か遣って
良く聞いて見ると石ヤンの奥さんがパチンコに行ってお金を使い込み
サラ金から10万円借りたのが発端で、返す能力も無いのに次から次へと・・・
借金はダルマ転がしになって数100万円にも成って居るとか?
遂に生活に困ってアチコチでお金を借り歩き、最終的には誰も貸さない?
そうこうして居る内に本社工場から杉崎工場長がカップめんや乾麺・パンや
お菓子を届けに来たり・・・サラ金から頻繁に電話が掛って来たり・・・
それでも係長は石ヤンにお小遣いを・・・見るに見かねた和子は
「石ヤンが係長からお金を貰って感謝の気持ちが有るのなら良いけど〜
感謝の気持ちなど全然見られない?他人のする事だから・・・係長はお金持ち
だから・・・私がとやかく言う事は無いけど〜『貰って当たり前』って顔を
して居る石ヤンに遣る事無いよ〜?」と言うと・・・最初は「秋山の
バーバには関係ないから黙ってろ〜」って怒って居たけど・・・
「家に帰るとバーバに怒られるし、会社に来れば秋山のバーバに怒られるし〜
俺は参ったよ〜〜〜」ってその内、工場長が弁護士を頼んでか「破産宣告」に
結局会社の給料も、奥さんの稼いだ給料も全部取り上げられ、親子4人で
一日千円で生活をせざるを得なく成ったとか?
この時、和子は初めて「破産宣告」の素性を僅かな聞きかじりだけど、知った