和子のこぼれ話-113 〜友は本社工場へ〜

平上係長は和子と沼上さんを本社に戻して上げると約束はしたけど
右の石を左に動かす様な訳には行かず色々と模索を練って・・・
時には当て付けに本社工場の鳥さんや佐藤さん、勿論奥さんも
誘って港が見える丘公園に会社の帰りに行って中華街で食事をしたり
して呉れました。又お隣のリネンに居る志村さんも「いい加減に
ご機嫌を直してあげなよ〜」って沼上さんに促したりして呉れて
結局は平上さんの配慮で沼上さんは本社工場へ・・・
和子は沼上さんと別れた事でホッとし、本社工場で沼上さんが
どの様に風当たりの強い所で頑張って居るのか、考える余地も無かった
只々ロイヤルから居なく成って呉れた事が嬉しかった。


其れから暫くしてロイヤルは平上係長の下で平和な毎日が・・・
所が、有る日、石ヤンから「秋山さん一万円貸して呉れない?」・・・って
お金の貸し借りは嫌だし、一万円位なら有るけれど「今持って無いよ〜」と
言って貸さなかった・・・
所が、石ヤンは平上係長に何度もお金を借りたり、お隣のリネンに行って
志村さんに借りたり・・・社員食堂に迄行って、顔見知りに借りたり・・・
して居たそうです。