和子のこぼれ話-87〜その後の姉ちゃんの経過〜

姉ちゃんは60歳の時に胃癌で胃を4/5切除しましたが、先生から
「この患者さんは元気に退院されるから胃癌の告知はされない様に」と言われ
正雄さんと兄姉だけしか知りませんでした。所が退院をしても抗がん剤
投与しなくてはいけないと言う事で、偶々正雄さんの従兄妹で女医さんを
営んで居る「大辻医院(おたかさん)」に紹介所を届けて術後面倒見て貰う事に
所がおたかさんには、正雄さんも兄ちゃんも「姉ちゃんが癌だ」とは
告げて無く、紹介所を見たおたかさんはビックリして・・・正雄さんや
兄ちゃんの所へ電話をして来て「あなた達はとみ子が癌だって知ってるのか?」と・・・
おたかさんは一人娘で姉ちゃんを妹の様に可愛がり「とみ〜とみ〜」と・・・
そんなおたかさんに取って大切な姉ちゃんが癌だと聞いてかなりのショックを
彦根の市立病院から「週に一度の抗がん剤投与」の指示を受けておたかさんは
欠かさず抗がん剤治療を・・・所がこの抗がん剤を投与すると必ず40度以上の
高熱に侵されるから姉ちゃんは嫌がって「死んでも良いから嫌だ・・・」と
「もう私は癌で死ぬから・・・」と何時も言って居た様です。