和子のこぼれ話-71〜母の思い出―2〜

母は、今思い返せば(若しかしたら胆石だったのかな?)って和子は
思うんだけど〜年に2〜3回は「お腹が痛い」と言って苦しみ挙句には
「もう死にたい・・・」と、和子も胆石を患った時は、この世の未練は
何も無く、只(死んで楽に成りたい)と思ったから、母もきっとそんな
気持ちだっただろうと?今ほど医学も発達して居ないし・・・只苦しみのみ


丁度80歳の時に例の如く腹痛を患い、兄貴夫婦も忙しく病院へ・・・
すると豊郷病院の医師が誤診をして胃に癌が出来て居ると・・・尚胃癌の他に
腹膜を併発して居るから・・・とナースセンターの前の個室で表札は
赤い紙に「小林きの」と・・・ベットの足元には仏様専用のエレベーターが
その時も「母が危ないから帰って来るように・・・」って電話を貰って
病院に行くと、何時も「痛い・痛い・・・」と大騒ぎする母が一言も話さず
おとなしい・・・君子や姉ちゃんと「あんなに煩いお母ちゃんが大人しいけど
あのまま眠る様に逝っちゃうのかね?」って言う位・・・


お医者さんは「癌が出来て居るから手術をしますか?80歳のお婆ちゃんの
胃癌の手術は危険が伴う、助かる確率も低いしこのまま手術をしなければ
余命は短い、兄妹で良く相談して下さい」と言われ5人の兄妹は悩みました。
このままにすれば2ヶ月でも3ヵ月でも寿命は有るかも知れない?
手術をして上げれば、1年・2年と生きるかも知れない?でも〜手術をした
制で3日〜4日で逝っちゃうかも知れない?
又このままにして3日〜4日で逝っちゃう可能性も?「やっぱり手術をして
遣れば良かった〜〜〜」って後悔するかも知れない?散々悩みました