和子のこぼれ話-38〜和子の結婚生活―5

父に猛反対をされて、夫と結婚し綱島の狭い6畳1間から新所帯を持って
子供も日々大きく成って6畳1間のアパートでは狭すぎりし、都内の夫の
会社の近くのアパートを捜しに行きましたが「男の子が居ると???」と
断られ、渋々6畳1間ので我慢して居たら南側のお宅が空き家に成り大家さんに
お願いをして南のお部屋へ6畳と3畳に台所が3畳少し広く成って喜んだのもつかの間、
有る日、下の大家さんのお婆ちゃんの呼ぶ声が???「ハイよ〜」と返事をすると・・・
「一寸静かにして下さい」と・・・
その時、息子は2歳を過ぎ、良くお話しが出来て「僕、騒いで無いよ〜?」と
其れ以来、大家さんからのクレームがエスカレートして・・・
「10時に成ったら水道の水を使わないで下さい」とか「トイレの水を
流さないで下さい」と・・・


夫は7.00まで仕事をし、家に帰るのは8.30分、其れから食事をして
銭湯に行って寝るのは何時も11.00。親子3人の生活をし「10.00に成ったら
水を使うな」何て飛んでも無い。盆暮れには付け届けをし、毎月26日には
しっかり家賃を届けて居るのに・・・南側のお部屋に変わったら、
あの優しかった大家さんがこれほど変わるのか?と只々驚くばかりでした。


アパートの階段を下りると和子を取っても可愛がって呉れるお宅が有り
和子が銭湯に行けない時は「せめてまこくんだけでもお風呂に入れて
遣りたいけど日下部(大家さん)の手前が有るからね?」って・・・
その言葉を聞いただけでも、嬉しかった・・・ 有難う本谷さん