和子のこぼれ話-29〜兄ちゃんの思い出-13〜

散々、「清四郎さんとのお見合いは嫌だ〜」と言うのに・・・兄ちゃんは
強引にお見合いを勧めました。有る時、君子の家に遊びに行くと君子んちの
繁行さん(君子の旦那)が居て・・・「兄ちゃんが『清四郎さんと結婚しろ』って言うから嫌だ〜?」って話すと
繁行さんは「清四郎って?もしかしたらあいつは博打をすると思うよ?辞めて置いた方が良いよ〜?」って???
(〜わ〜〜〜い良い事を聞いた〜?)これで清四郎の縁談は終わり・・・)
早速、和子は兄ちゃんにその旨話すと「わしの眼の黒い内は絶対にさせない」と
兄ちゃんも清四郎さんが博打を打つとは微塵も知らなかった見たい?
和子は「兄弟中で一番立派な家が建ってても、財産が沢山有っても博打する様な人は嫌だ!
大坂の彼の様に何も無い人でも努力すれば立派に成れる。又姉さん(たずえさん)の手前
断りにくいから・・と。結局兄ちゃんの家で見合いを・・・
茶の間では雑残をするのに、座敷の席に着いたら一言も話さない人
和子は(絶対に断る)と心に決めて居たから全然平気だった・・・