和子のこぼれ話-30〜兄ちゃんの思い出-14〜

兄ちゃんに強引に進められて、兄ちゃんのお宅で清四郎さんとお見合いを・・・
和子に取っては兄ちゃんの家、清四郎さんに取っても姉ちゃんの家だから
時々は来て居ただろうし、お見合いの席に着く迄は兄ちゃんやたずえさんと
雑談を・・・して居たのに・座敷で見合いの席に着いたら何も話さない?


暫くして「2人で彦根にでも行って来たら〜?」と言う事で彦根に行きましたが
「映画見に行こうか?」と・・・ず〜〜〜と何も話さない?どれ位の時間を
映画館で過ごしたろうか?何の映画を見たのか、記憶に有りませんが、
映画館から出て来たら・・・「じゃ〜帰ろう?」って???
(一体何しに来たの?)
和子は「せめて喫茶店に入ってコーヒーでも飲んで帰ろうよ〜」と言い
スワンと言う喫茶店に入り暫くお話しを・・・すると彼は「僕は博打を遣ります」と・・・
和子は「博打と言ってもパチンコ程度でしょう?」って
誤魔化したんだけど・・・「いいえ花札賭博を遣ります」と・・・


和子は彼と別れて実家に帰り、母に「兄ちゃんが進めて呉れたけど、やっぱり
花札賭博を遣る』って言ってたから和子は行かない」と・・・母はびっくり?
兄ちゃんを実家に呼んでその旨話し、きっぱりと断った。
たずえさんには、申し訳無かったけど〜〜〜其れ以来兄ちゃんは清四郎さんの事は言わなくなった。
和子が何と無く気に成って居たたずえさんも、何も言わず態度も変わらず
今まで通りの優しい兄嫁さんだった。