和子のこぼれ話-31〜兄ちゃんの思い出-15〜

清四郎さんのお見合い話も「博打をする」と言う事で、兄ちゃんも
きっぱり諦めて、この縁談は終わりに成った。
和子は、毎日彦根の銀座に有る、結納屋さんへアルバイトに行ってた
有る日、見知らぬオジサンが「小林さんはどなたですか?」って???
「私ですが・・・」と言うと「小林利雄さんから紹介された者ですが・・」
って?お店のご主人に暫く休憩を頂いて、喫茶店にご一緒すると・・・
「利雄さんに紹介されて縁談を・・・」と???
和子は東京の夫とお見合いをして自分では東京に行く積りで居るのに・・・
兄ちゃんは余程、和子を東京へ行かせたくないのは判って居るけど???
和子は「折角ですが、お断りします。」と言ってきっぱりと断った


家に帰って早速兄ちゃんの家に行って「今日OOさんが縁談を持って来たよ〜
断ったけど〜」と言うと、兄ちゃんはいきなり大笑い???
「どうしたの?」って聞くとお家をリフォームして土間を上げ間にして
リビングを作って指物師に障子を入れて貰って雑談で
「『俺にも妹が居るんだけど誰か良い人居ませんか?』って言ったら・・・
あの指物師本気にして〜結納屋さんへ和子を訪ねて行ったんだ〜〜〜
アハハハ」だって?
兄ちゃんの心の中には、(未だ和子が東京へ行くのを辞める様に?)って
願って居たのだろう?


兄貴と東京の勇ちゃんのお宅にお見合いに行って何ヶ月経ったろう?
有る日、勇ちゃんから「秋山君とお母さんと3人で樋田に行く」・・・と