和子の生い立ち-79〜夫婦喧嘩???〜

大家さんからのクレームは段々と厳しく成り2ヶ月に一度が一ヶ月に一度
20日に一度と文句を聞く様に成りました。毎月26日には欠かさず家賃を
届け、盆暮れには届け物をし、田舎に帰るとお土産を買って来る。
「何時も有難う〜」と微笑んで呉れるのに・・・普段は何よ?って感じ
和子は夫に「ご主人に一度話しをしてよ〜?」って何度も頼みましたが
夫は「今度逢ったらな〜?」って言うだけで全然変化は無し・・・
(此処のご主人も山中さんの旦那様と同じ様にお母さんに
頭が上がらないのか?だらしない親父?)って思いながら・・・


表で近ちゃんのお宅の学君や健ちゃん、加代ちゃん・・・と表に大家さんが
作って呉れた砂場で誠たちを遊ばせ、お母さん連中で井戸端会議・・・
大家さんの奥さんは、何も言いませんが「坊主憎けりゃ袈裟迄難い」と言う
諺が有りますが、大家さんの奥さんまで子供の正英君まで敬遠する様に・・・
南の部屋に代わって未だ一年も経たないのに、大家さんのお婆ちゃんは
頻繁に「水の音が煩いから水を使わないで下さい」と・・・
夜8.30分に夫は残業をして帰って来、ゆっくり食事も摂れず銭湯に・・・
そんな毎日をどれだけ繰り返しただろうか?
有る夜、お婆さんは玄関をドアを叩いて文句を言いに来ました。
流石に和子は頭に来て「そんなに水の音が煩かったら貸さなければ良いのに〜
盆暮れには付け届けをして家賃もしっかり払って居るのに〜『少しは
我慢して下さい』って言って来てよ〜」って夫に急かせました。
すると夫も堪忍袋の緒が切れたのか?布団の上でドタン・バタン・・・と
大暴れを・・・思わず和子は夫が煩く言うから殴りに来たのか?と思い
びっくりしました。夫は「こんだけ暴れたら下に響き、少しは反省するだろう〜」と・・・
流石〜〜〜?其れから暫くは文句を言いには来ませんでしたが、次の日
誠を連れて表に出るとお向かいの鈴木さんから「夕べは激しく夫婦喧嘩を
したでしょう?って言われちゃった〜