和子の生い立ち-68〜危うく大惨事〜

雅ちゃんに散々と難色を付けられて、勇ちゃんも心配だったのか
アパートで縫製の内職でも?と考えたそうですが、相応しい
アパートも無く、又和子も東京へ出て来て関西弁を標準語に・・・と
思い、会社勤めを希望し、やっぱり都立大学に有る越野受石と言う
50人ばかりの小さな会社に勤める事に・・・
これも全て勇ちゃんの紹介で・・・


毎日朝早くから起きて和子は朝食の支度、夫は布団を上げて髭剃り・・・
2人でバタバタ支度をして吉田口からバスに乗って綱島駅へ・・・
綱島から東横線都立大学まで、都立大学の駅で夫と左右に別れて
各会社へ・・・帰りは夫は7時まで残業で家に帰るのは8時過ぎ
和子は都立大学の駅前の東光ストアーか綱島の駅前のスーパー・サンコーで
お買い物をして帰り、お掃除・洗濯・夕飯の支度をして8.30分に
帰る夫を待ち、夕飯を済ませて2人で銭湯へ・・・
水曜日と土曜日は夫の残業は無く5時過ぎに都立大学の駅で待ち合わせて
一緒に買い物をして帰り、先に銭湯へ・・・
そんな、ある日定時で帰って来た夫と何時もの様に買い物をしてアパートに
帰って来て、先ずお茶を〜と思った和子は未だ未熟者の女房でやかんに一杯
水を入れてガスに火を点け「銭湯に先に行こうか?」と言う夫に従い
銭湯に・・・気持ち良く一風呂浴びて、出て来てやかんに火を点けて来た事に
思い出し(シマッタ〜火を点けて来た〜?若しかして良く気の付く夫は
消して呉れたかな?)と思いながら・・・番台さんに言っても和子の夫は
知らない?ハラハラしながら待つ事数分?夫の顔を見るなり「ガス消して呉れた?」
と聞くと「知らない?」と和子に洗面器を預けて走って帰る夫の
後ろから和子も走って・・・アパートの屋根を見て(あ〜良かった〜〜〜?)
と安堵しましたが、今度は(ガス漏れは?)慌てて玄関の戸を開けたら
「馬鹿・やかんに穴が開いたよ〜」って・・・「あ〜良かった〜やかんの穴位?」
無事に火事も起こさずやっと胸をなぜ下ろしやかんを見ると2㎝位未だ
水が残って居ました。
知らない土地に来て、他人様のお宅に間借りして火事でも起こしたら
大変だけでは済まされない?本当に良かった〜〜〜