かーこ金持ちやろが〜?

和子が17〜8の頃かな?兄ちゃんが結婚をするからって父は兄ちゃんに
家を買って上げました。その時、払うお金を郵便局から下ろして来て
仏壇の引出しに・・・当時は万冊ではなく1,000円札だったと思う。
厚い札束を持って「かーこ、おとったんは金持ちやろが〜」って見せびらかし
喜んで居ました。和子は「わ〜凄〜い?か〜こに一枚頂戴〜」と言って
一枚抜いて・・・「わ〜いおとったんに1,000円貰った〜」って
父は「あかんでよ〜返せ〜」と言ったけど〜〜「わ〜い・わ〜い」って
君子がその時、「私も欲しい〜〜〜」と・・・「もうしょうが無いなあ?」って
君子と2人で1,000円づつ貰った事や・・・
台風で裏の河が氾濫し避難命令が出た時、父は眠って居て避難せず、無事に
難を逃れた時、「いざ、もう駄目だ〜と思ったら和子だけを引き抱いて
逃げる積りだった」・・・とそんな父の反対を押し切って東京へ行く?
そんな事を仏壇の前で思い出したら涙が止まりませんでした。
「かーこバスが来るよ〜」って声を聞き我に返り・・・表に出ると
樋田の村の人が大勢、お見送りに来て下さって〜ありがとう