思い出ばなし・チグハグ夫婦はどうしたかな?・・・

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兄やんは76歳の時に脳梗塞を患い・間脳を侵されて、記憶力も、判断力も

字を書く事も出来なく成って、廃人同然に成り、連れ合いの姉さんも

かなりのショックを受けたのか、突然「ポン」と耳が聞こえなく成って、

チグハグ夫婦で、跡取の娘夫婦に、実家に帰って貰えば良いと思うけど・・・

娘夫婦も3人の子持ちで其々の生活が有るし・・・

兄やん夫婦でまーこ(仮)の家に同居するのも、難しく和子達の育った実家で、

チグハグな生活をして居ました。

 

近所に、父に新屋を買って貰って兄ちゃん家族が居るから・・・兄ちゃんが

時々見に行って何とか・・・兄やんもやっぱり寂しいのか、毎日の様に

兄ちゃんの家に遊びに夫婦で行くそうです。

有る時、兄ちゃんが「兄やん、お墓参りに行こうか~」と言って

お墓にお参りをしたとか?

 

元気な時の兄やんは村の村長さん迄、遣って村の人々にも人望が有り、

結構慕われ尊敬されて、村の皆さんの悩み事も聞いて上げたり・・・

和子が褒めるのもどうかと思うけど・・・立派な兄やんでした。

 

所が間脳を侵されて廃人同然に成ったら・・・兄ちゃんに連れられてお墓に参り

墓石にしがみ付いて・・・「おかさん(母)~おとったん(父)~~~」と

大きな声で、両親を呼んで大粒の涙を零して泣く・・・

 

その様な光景を兄ちゃんは和子の所に電話をして来る(笑)

そんな時「姉さんはどうしてるの?」って聞くと・・・耳が聞こえ無いから

知らん顔してお墓の草むしりをして居ると・・・

 

兄ちゃんが「こんな事、言うと悪いけど~一向、癌で苦しんで居れば

先が見えるけど・・・脳梗塞は内臓が元気だから・・・先が見えない?

何時までこの様な事をして居るのだろうか?」と

兄ちゃんも途方に暮れていました。

 

【留守電に ゆっくりしゃべれと どなる父(シルバー川柳)】