和子のこぼれ話-80〜奈良に居るんだって?〜

母の告別式には大勢の方がお焼香に来て下さって、珍しい方にも?
「アラッ?和ちゃん暫く〜元気だった〜?」って何人もの方から声を
掛けて貰い、嬉しかった〜中でもお静さん!!
お静さんとは母方の従姉妹で、神保のおシゲさんの妹で、つまり雅ちゃん
(元勇ちゃんの妻)オバサン。おシゲさんも亡くなり、彦根のオジサン(母の
兄)も亡くなって今は一人ぼっちとか?


雅ちゃんは勇ちゃんの居ない留守中に放火と疑われる様な火事を起こしその後
勇ちゃんに相談も無く跡地にアパートを建てて暫くは三軒茶屋で当時
15万程するマンションを借りて暫くは親子4人で平和に暮らして
居たそうですが、一旦亀裂の入った夫婦は長続きせず、建てたアパートを
慰謝料に貰って子供を引き取り完全に離婚し、勇ちゃんは三軒茶屋
昭ちゃんの家の傍で6畳一間のアパートを借りて住んで居ました。和子も
余りの勇ちゃんの厚かましいのに呆れ果てて又夫に申し訳ないから略
音信普通で、その後の事は知りませんでした。風の便りで雅ちゃん
「京都に住んで居る」と聞いた様な?


久しぶりに逢ったお静さんは「和ちゃん、雅子は酷い子やね?」って言うから
「どうしたの?今は京都に居るって聞いたけど・・・?」
「雅子は、姉ちゃん(おシゲさん)と親子で有りながら仲が悪いから何時も
私の所に良く来て居て私は可愛がってたけど、勇ちゃんと別れてから時々
私の所にお金を借りに来る。私は可愛い姪っ子だから少しづつでも貸して
居たんだけど・・・神保の大事な財産迄、全部質に流し実家には何にも無い?」
(神保のおシゲさんのお宅は旧家なお宅で昔の骨とう品、日本刀等が大事に
保管されて居た。)
「勇ちゃんの子供も年頃に成って下の娘に彼氏が出来て、彼氏の両親が父親の
居ないのを不審に思い、興信所にお願いをして身元調査をしたんだって?
家にも聞き合わせに来たよ〜何でも今は奈良に居るんだってサ?」