和子のこぼれ話-32〜和子の縁談〜1

勇ちゃんと夫とお姑さんが和子の実家にご挨拶に・・・小林家から
了解を得れば結納を交わす・・・と言う事に・・・
父は、夫に不満が有る訳では無いけど、遠い東京へ嫁がせたくないと言う
一念で、ず〜〜〜と反対をして居ましたが、母も兄貴も姉達も「かーこが
『行く』と言うなら、行かせて遣れば?」と言うし・・・父は泣く々諦めて
納得し、縁談は纏まりました。勇ちゃんと夫とお姑さんは一晩泊って
お多賀さんや彦根城を見学し、東京へ・・・


翌日、アルバイトに行ってお仕事をして居るとお店に電話が???
出ると、勇ちゃんの奥さん、雅ちゃんからだった。
「パパが田舎に行って和ちゃんの縁談を纏めて来た様だけど、パパだけが
進めて居るだけで三軒茶屋のお兄さん夫婦も私も大反対だから、この縁談は
辞めた方が良いよ〜?」と言う電話だった。
和子は熱烈な大恋愛をして、東京へお嫁に行く訳じゃないから、「駄目だ!と
言われるなら破談にしても構わない。でも兄貴も「あの人なら?」と認めて
呉れて、散々父が「行くな?和子を東京へ遣りたくないから辞める様に・・・」って
兄姉に言いに行き、「4人の子供がしっかりと家の有る所へお嫁に行ったのに
和子だけが一握りの土も無い所へは行かせたく無い」と嘆き悲しんだ挙句
やっと諦めて東京へ行くのを許して呉れたのに・・・


和子は母に相談し、「この電話は聞かなかった事にして、又東京へ行っても
勇ちゃんや雅ちゃんにお世話に成らない様にする」と誓い縁談は進める事に・・・
早速雅ちゃんに手紙を書いた
その手紙とは「折角、和子が東京へ行く事に猛反対をして居た父が諦めて
「勇次を親元代わりに遣る」と言って結納を交わす結果と成った今、昭ちゃん(勇次の兄)
ご夫婦や雅ちゃんが反対をするからって取り止めにしたら、折角勇ちゃんが此処まで纏めて呉れて
先方さんもその気に成って居られるのに、私は勇ちゃんの顔に泥を塗る様な事は出来ません。
それならもう少し早くに知らせて欲しかったです。私は自分の運命と諦めて
勇ちゃんや雅ちゃんに迷惑を掛けない様、務める覚悟で東京へ行きます。」と・・・