和子のこぼれ話-23〜兄ちゃんの思い出-7〜

和子もやっと社会人に成って、姉さんの儘っこ同然に苛められた実家での
生活も終わり、もう此れからは「姉さん、上履きの草履を買うから10円
頂戴!」って言う事も無くホッとしました。
社会人に成って団体生活をすると人間関係の難しさも有りますが、和子は
新しい寮生活で楽しい日々を過ごして居ました。


其れからどれ位の月日が流れたのでしょうか?和子は2週間に一度は
2泊3日で実家に帰りました。その頃、兄ちゃんは隣り部落に彼女が
出来て、良く彦根界隈でデートをして居たそうです。
所が、その彼女は子供の頃に「物貰い」が出来て手術したとか?
今思えば、「物貰いで手術をする」って事は聞いた事が無いから〜
若しかしたら下瞼にオデキが出来て手術したのでは?手術の後で一寸
失礼ですが、何時もアカンベーをして居る様な?田舎は世間の噂も
激しく「し〜こはアカンベーと彦根でデートをして居たよ〜」って???
その噂が父の耳に入り、父は彼女とのお付き合いを辞める様に
激怒したそうですが、男と女の色恋には聴き耳を持たず、人目を忍んで
度々デートを???このお付き合いはどれ位続いたのかな?
流石にこの一件では両親も大分苦しんだ様です。