和子の生い立ち-113〜熱い煎茶が飲みたい〜

朝は元気に「行って来ます〜」と言って病室の皆さんに笑顔を振りまいて
手術室に入って戻って来た時は、体中ひも付きの女に成って・・・
ベットには夫とお姑さん、あにやん、夫のお兄さんと皆さんで和子の
無事を祈って居て呉れました。でも〜和子は未だ完全に麻酔が溶けてなく
朦朧と・・・暫くして戻って来た和子を見て安心したのか、其々に
帰られて、和子は又眠りに・・・
面会時間も過ぎて夜に、石塚先生と藤井先生と2人で様子を見に来て
下さって・・・「秋山さん、良く頑張ったね?此れが取り出した石だよ〜」って
見せて貰いましたが、手で摘んで2〜3回浅田飴の缶に山盛り一杯
有ったそうです。次の朝、兄ちゃんも来て呉れて「かーこ兄ちゃんだよ〜
良く頑張ったな?」って声を掛けて呉れたけど・・・未だ々元気は無く
苦しくって・・・(有難う〜もう帰って良いよ〜)って言いたい位の
心境でした。


2日3日4日目、ガスが出ないので何も口に出来ずお水が飲みたかった〜
やっと4日目の夜、9時頃にやっとガスが出てナースセンターに
「ガスが出ました」と連絡をすると・・・又石塚先生が見えて
「ガスが出たんだってね?おめでとう〜もうお水が飲めるよ〜」って
和子は思わず「熱〜い煎茶が飲みたい」と先生に言うと
「日赤、始まって以来だよ〜お茶が欲しいと言う患者さんは〜でも〜
大変な大手術を乗り切ったんだから・・・お茶を入れて上げよう〜?」って
宿直室から煎茶を入れて持って来て下さいました。美味しかった〜〜〜


夫も和子の手術が成功し、安心してお姑さんに2人の子供を預けお仕事に・・・
和子は夕方6.30〜7.00ごろ電車が、病院の前を音を立てて通過すると
(今の電車に夫は乗ってるかな?お見舞いに来て呉れるかな?)って
毎日の様に待って居ました。でも夫も疲れて居るし家に帰れば未だ幼い
2人の息子が待ってる。と判って居ながらも〜ベットの上で仰向きに
寝たきりで、楽しみと言えば夫が来て呉れる事のみでした。