和子の生い立ち-111〜若しや腎臓癌?〜

たった2晩激痛で苦しんだだけで、その後は何の症状も無く至って元気!
それなのに「2週間の間ベットに釘づけにされて大手術」だ何て嘘みたい?
と思いながらも未だ2人の子供小さいし不安は募るばかり・・・
一時期は食も細く6キロほど痩せ不安な毎日を過ごしました。
2人の子供は東京のお姑さんに泊まり込みで来て貰い夫にお願いをして
2月に入って早々にいよいよ入院!
6人部屋の窓際のベットで皆さん子宮筋腫の手術の患者さんばかりでした。
最初の一週間は、検査、検査の連続で「貴女は何処が悪いの?」って
言われる位な元気な患者さんでした。
和子が入院して未だ元気な内に他のベットの患者さんは皆さん子宮筋腫
終えて退院され、又お変わりの患者さんが入院される。
いよいよ手術も近く成って夜にナースセンターの予定表書いた黒板を見ると
「植村さん子宮筋腫OP・(2月18)日片桐さん・子宮筋腫OP(2月17日)・・・
と其々の方の予定が記されて居ました。所が和子の名前も2月17日にOPと
記して居ますが、横文字で病名は読めません。(若しや『腎臓結石』何て
言われたけど〜癌では無いのか?腎臓がん?)って自分で疑いを・・・
次の朝、石塚先生は回診に病室に見えて・・・「いよいよ17日は手術だね?
頑張って〜?」と言い「ご主人にお話しが有るので13日の月曜日の一時に
来て貰って下さい」と言って退室されました。(13日の月曜日の一時に
夫に話し?)和子は益々癌では無いか?和子に内緒で???と思うと
何とも言い様の無い不安感が?
早速、夜夫に電話をして石塚先生からの連絡を伝え「仮に癌だと言われても
絶対に内緒にしないで教えてね?」と言いましたが、夫は和子以上に
ショックだったと思う。仮に死を宣告された和子は勿論ですが、残された
夫と2人の子供、和子が死んだら2人の子供は夫と同じ路を歩む。
きっとそんな事を夫は考えた事でしょう?此れは言い様も無い無残な宣告に
他無かったと思う。そんな複雑な面持ちで13日の月曜日一時に
ナースセンターに石塚先生は見え、夫も会社を早退して来て呉れて・・・
和子は夫の後を付いてナースセンターに行き、「私も聞いてて良いですか?」と
聞くと先生は「良いよ〜?」と・・・「良いよ〜?」と言う先生の言葉で
(和子は癌じゃ無かった?)と確信し和子も、きっと夫も安堵しました。
先生のお話しとは最初に説明が有った様に「お腹を切って腎臓を切って
結石を切除する手術をしますが、開いて肉眼で見て若し腎臓が悪化して居た
時は左の腎臓を切除します。」と言う事を夫に了解を取る為だった様でした。