和子の生い立ち-107〜パートで東急へ〜

2人の子供に辛い思いをさせて1ヶ月、磯子の中央病院に入院しましたが
その間、パパの実家に預けられた誠と浩ちゃんは、従兄弟の一夫ちゃんや
正子ちゃんに色んな所へ連れて行って貰い、楽しかった様ですが、未だ
浩ちゃんは幼稚園の年長でお婆ちゃんに強引にトイレに連れて行かれ
辛かった様です。


和子は週に2〜3回中央病院にリハビリに、行きながら又々港南台へ・・・
事故を起こしたサントリーフーズの前は何となく通りたく無く遠回りをして
有る日、店長から「日曜日も出て貰えないだろうか?」って言われ
未だ々子供も小さいし、日曜日までは出たく無く「すみませんが、日曜日は
お休みを・・・」とお願いした所、余り良い返事は頂けず一年も満たない内に
退職を・・・其れから暫くして19棟の山崎さんから「東急のレジで働かない?」
って声を掛けられ、(東急なら子供を鍵っ子にしても何時でもお店に来れる?)
と思い面接に・・・当時、時給は\410で9.30〜15.00で日曜日はお休み〜
夫も賛成して呉れて東急でパート社員として働き始めました。
9.30分に出社して先ずはお掃除、品出しをみんなで遣ってお店は10時開店
大きな声で「いらっしゃいませ」から始ってレジはお金の間違いが無い様に
緊張しながら・・・越野受石を退職してから数年後のお勤め、人間関係の
難しい団体生活に足を踏み入れ・・・当時は未だショッピングカーは
有りませんでしたが、乳母車を押して来るお客様に・・・
「お客さん、こっちの通路を通った方が良いわよ〜少し広いから・・・」と
親切に教えた積りが・・・社員の男性に「一寸〜?」と呼び出され・・・
「『お客様、申し訳有りませんが、こちらの通路をお通り下さい』と言わないと
駄目だよ〜」って注意を受けて「あら〜?そうだったの?済みませんでした」と謝る始末。
お客さんは「有難う〜」って気持ち良く通って行ったのに・・・
又有る時は係長に裏に呼び出され「お客からクレームが来てるから気を付けなさい」
と言われ「何ですか?」と聞くと「お客さんが『あの人は安物ばかり買ってる』と・・・
和子は身に覚えが無く、思わず「私が言ったの?」と
聞くと『名札を見たら秋山と書いて有った』と?」お客さんから名出しで
言われたのでは謝るしか有りませんが、和子は身に覚えが無くショックでした。
所が、野菜売り場にも秋山さんが居て彼女が言ったとかで彼女から謝りの
電話を頂いた事も・・・客商売の難しいのを思い知らされました。