〈挿し木や挿し芽〉で増やす!今がベストシーズン
梅雨シーズンは「挿し木」に適した季節ですが、植物を増やす方法には、
挿し木以外にも、挿し芽、葉挿しなど、さまざまな方法があります。
植物を増やすことはガーデニングの楽しみのひとつ。植物を増やすことを
通じて植物の生態を知る、よい機会にもなります。
そこで今回は挿し木、挿し芽、葉挿しなど、植物を増やすための方法に
ついて紹介します。さっそくみていきましょう。
植物を増やす作業で〈必要な道具・あると便利な道具〉
・土
・ハサミ、剪定バサミ
・棒
・鉢、ポリポット
・発根促進剤(無くてもよい)
植物を増やす作業で必要な道具は、普段のガーデニングで使用するものが
メインです。特別なものを用意する必要はありませんが、挿し木や
挿し芽などに使う土は肥料の入っていない、清潔な土を準備しましょう。
また、植物の切り口から雑菌が入らないよう、ハサミなどはあらかじめ
消毒しておきます。発根促進剤などを使用すると、根の生長が促進されて
活着しやすくなります。発根促進剤には液状、粉末、ジェル状タイプがあり、
それぞれの薬剤に応じて使用方法が異なります。用意できない場合は
無くても構いません。
植物を増やすさまざまな方法をチェック
植物を増やす方法には、挿し木、挿し芽、葉挿し、株分け、分球、
採種などがあります。
🪴 〈植物を増やす方法1〉挿し木
樹木などの枝をカットした後、枝を土に植え、発根させて株を増やす方法です。
🌵 挿し木の方法【5つのステップ】
01)枝をカットする
02)余分な葉は取り除き、枝についている葉は1/3~1/2程度にカットする
03)数時間、吸水させる
04)用土に穴を開けて、茎を挿す
05)たっぷりと水を与える
カットする枝は元気のよい、勢いのある枝を選んでカットします。
切り口は斜めに切って、断面を広くします。このようにすると発根する
場所が広くなり、根張りがよくなります。
また、枝から生えている葉はカットすることで蒸散作用を抑制できます。
挿し木の成功率が高まるので、やっておきましょう。
植え付け後は株に負担を与えないように、直射日光の当たらない場所や
風通しのよい日陰で管理します。乾燥させないように、適度な水分を
与えることが大切です。
🪴 〈植物を増やす方法2〉挿し芽
挿し芽も挿し木と同様の方法で行います。挿し木は樹木類を対象にしますが、
多年草などの草花で行う場合は「挿し芽」と呼びます。
🪴 〈植物を増やす方法3〉葉挿し
葉挿しとは多肉植物などでよく行われ、もぎとった葉から発根させて
子株を増やす方法です。
🌵 葉挿しの方法【4つのステップ】
01)葉の付け根に注意して、茎から葉を丁寧にもぎとる
02)乾燥した土の上に葉を寝かせる
03)しばらくそのままにして発根を待つ
04)根が生えてきたら、その部分に軽く土をかぶせて埋める
多肉植物は葉の中に養分を蓄えているため、葉だけを育てても根を
生やして子株が出てきます。時間はかかりますが、放置していても
発根するため、発根自体は簡単です。
親株は徐々に枯れていくので、カラカラになったところで丁寧に
取り除きましょう。
🌵 〈植物を増やす方法3〉株分け
株分けとは、大きくなった親株をいくつかに分けて株を増やす方法です。
株分けには株が若返り、再び生育が活発になる効果が期待できる
というメリットもあります。
植物の種類にもよりますが、株の更新を行うため、数年に一度は
株分けをおこなうとよいでしょう。
🌵 株分けの方法【4つのステップ】
01)大きくなった株を掘りおこす
02)根の部分の土を取り除く
03)株を分割する
04)植え替える
根は傷めないように、丁寧に切り分けます。根が乾燥しないように
素早く行うのがポイントです。
移植後は直射日光を避けた涼しい日陰などで管理しましょう。
活着するまでは、状況に応じて水やりをおこないます。
新芽が出たり、葉がいきいきとした様子であれば、株分け成功です。
🪴 〈植物を増やす方法3〉分球
チューリップやムスカリ、スイセンなどの球根植物が生長すると、
球根部分はいくつかの子球を作ります。その子球を分けることを
分球といいます。この子球は翌シーズン同じように植え付けて、
球根を充実させます。球根が大きくなれば、花を咲かせる可能性が高くなります。
🌵 分球の方法【2つのステップ】
01)葉が黄色くなって枯れてきたら、球根を掘り起こす
02)親球についた子球を手で分ける
球根は翌シーズンまで冷暗所で保管し、植え付け時期がきたら
通常の球根と同じように植え付けましょう。
🪴 〈植物を増やす方法5〉採種
一年草など、花が終わったあとの種を採種して、翌シーズンは種まきから
育てる場合はポピュラーな植物の増やし方です。
今からの時期で採種しやすい植物には、マリーゴールド、ヒマワリ、
お子さんの夏休み課題にもオススメ
今回は挿し木、挿し芽、葉挿しなど、植物を増やすさまざまな方法に
ついて紹介しました。
植物の増やし方を知っておくと、植物がもつ、さまざまな生態を
理解することにもつながります。お子さんの夏休みの課題にもオススメです。
植物を増やす場合は、個人の楽しみの範囲内にとどめ、
ルールを守って楽しみましょう。
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