思い出ばなし・兄ちゃん -1・・・

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兄ちゃんは5人兄妹の次男坊で和子とは11歳、歳が離れ姉たち2人は

其々会社の社員寮に入り、家族で一番長く同居生活をし、和子が姉さんに

学校に行く時に「上履きの藁草履を買うから10円頂戴」とせがんでも

聞き耳を持たず中々呉れなかった頃は、茶の間と出ノ口の境の障子の影で

「和子~これ持って学校へ早く行け・・・」と呉れたり、中学に行くように成ると

俵編みの内職をさせて呉れたり・・・幼いながらにも、可愛がって呉れる

兄ちゃんは大好きでした。

 

小学校が隣りの部落に有り、時々学校の校舎をスクリーンにして映画の上映が有り、

兄ちゃんは早々と夕飯を済ませ、お風呂に入って頭にポマードを着けて

おしゃれをして、自転車で学校に映画を見に行きます。

和子は兄ちゃんが準備を始めると・・・「かーこも行く~~~」と・・・

「来るなよ~」って兄ちゃんは怒るけど・・・「かーこも行くんだもん・・・」と

言って・・・自転車の後ろの荷台に乗って待ってます。

「早く~降り・・・?」って怒るんだけど・・・「嫌だ~かーこも行くぅ・・・」

と泣きながら駄々をこねると・・・「もうしょうがないな~」と言いながら

自転車の後ろに乗せて呉れて・・・連れて行って呉れます。

行くと学校の前のお店でお菓子を買って呉れて・・・

和子の目的は映画よりお菓子・・・((^▽^笑) )

 

 【飲み代が 酒から薬に かわる年(シルバー川柳)】