思い出ばなし・大好きだった兄ちゃん-2・・・

 

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和子の父も次男坊で同じ村に新しいお家を建てて貰った家だから父の両親は

本家に、家族は両親と兄妹5人で姉ちゃん(長女)も君ちゃん(次女)も

義務教育を終わると、織物工場に勤め寮生活をして、和子が小学校2年の

秋までは両親と2人の兄貴と和子の5人家族でした。小学2年の秋に

兄貴(長男)は結婚し其れ迄の幼い頃の記憶は、何時も母の姿が見えないと

「お母ちゃん~お母ちゃん・・・」って泣きながら母を追っ掛けて居た様です。

 

そんな泣き虫の和子も小学2年の秋に兄貴が結婚してからは、子供ながらに

姉さん(兄嫁)の苛めを受けて陰ながらに可愛がって呉れたのが兄ちゃんでした

兄ちゃんは父と一緒に山に行って炭焼きをし、山から帰って来る時には

小屋の前に父が植えた山梨(小さくて芯が大きくて食べる所はホンの少し)を

採って来て呉れたりアケビを捥いで持って帰って呉れたり・・・当時は

戦後まもなくで未だ々食べる物も満足に無く芯のデッカイ山梨も美味しかったし~

種だらけのアケビも・・・食べるとウンチに種が混じって出て来る(笑)

 

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そんな兄ちゃんも、和子が夫と結婚して東京に行く事に成ったら父と2人で

「そんな一握りの土も無い東京に行くな」と猛反対をし兄ちゃんは

「兄貴は冷たい奴だ~和子を東京へ嫁に遣ったら付き合いが減るから・・・」

と良く言ってました。

その時は未だ正式に婚約が決まる前だったと思うけど・・・

「和子~兄ちゃんが良い所へ連れて行って遣る」と言って自転車で2人乗りを

して行った様な気がするんだけど~当時兄ちゃんは車を持ってたから

車で行ったのかな?「何処へ行くのよ~~~」と確か小雨が降ってた様な???

 

行き付いた所は、たずえ姉さんのご実家の近くの新築の立派な一軒家の前でした

「この家は君子の家より立派な家だぞ~」と言い・・・和子を東京に

行かせたく無くてたずえ姉さんの弟さんとの縁談を進めようと言う

魂胆だった様です。今はたずえ姉さんの実家の有る部落も立派にひらけて

素晴らしい街に成って居ますが、昔は聞く所に依ると「その部落からは

お嫁さんに来ても絶対に行く部落じゃない」と言う噂が流れる様な山奥でしたし、

和子は夫にべた惚れに恋した訳じゃ無いけど・・・都会に憧れ・東京に憧れて・・・

大好きな兄ちゃんが「この家は君子の家より立派な家だぞ~」と言って

進めても聞き耳を持ちませんでした。

其れでも「一度見合いだけは・・・」と勧められてたずえ姉さんの弟さんと

お見合いはしたけど・・・残念ながらご縁は無かったです。

結局、東京に居る従兄妹の(母の甥っ子)紹介で夫と結婚しましたが

仲人で有る従兄妹には、散々迷惑を掛けられて・・・兄ちゃんに電話をして

愚痴零し・・・((^▽^笑) )

里山に 初音聞きけり 二人連れ(シルバー川柳)】