和子の生い立ち-57〜反対する雅ちゃん〜

勇ちゃんの奥さん(雅子さん)は独身の頃は彦根のオジサンのお宅で
下宿をし大津の家政学校の教師をされて居て2〜3回は逢った事が有り
「和ちゃん・雅ちゃん」と呼び合って居ました。あにやんが帰った後、
もう1晩泊った和子に雅ちゃんは「秋山さんは世間知らずだから
結婚は辞めた方が良いよ?パパが一人で進めて居るだけで三軒茶屋
お兄さん夫婦も大反対だから・・・」って良からぬ言葉を聞きましたが
正直な所初対面の彼にそれ程、魅力は感じないし・・・
和子は(とにかくあにやんが賛成して呉れるなら良し・
駄目と言うなら其れも良し)と思い、左程気にはしませんでした。
次の日の日曜日に彼は東京見物に連れて行って呉れましたが
今思い出しても何処へ行ったと言う記憶はあまり有りませんでしたが
彼は取っても大人しい人で話題も少なく、和子の昔ばなしをして
楽しい一時を・・・帰りに東京駅まで送って貰い自宅へ・・・