思い出ばなし・在宅訪問介護―17・・・

       

吉川さんは要介護で取っても元気で、（悪いけど～この利用者さんには

ヘルパーさんは必要無いんじゃ無いの？）って思う位元気なお婆ちゃんで

彼女も和子の事を「ヘルパーさん」って思わず、お手伝いさんと

勘違いしてるって感じで、和子の遣ってる掃除の監督をして見たり～

「一寸買い物に行って来る」って言ったり・・・でも～元気だから分からなくも

無いけど・・・

ある日サービスに伺うと娘さんがいらっしゃいました。聞く所に依ると

ご主人と離婚をして荷物を纏めて実家に帰って未だ数日かな？でも～2～3ヶ月

経ってるのかな？大きなお宅で嫁ぎ先から持って帰った荷物をそのままにして

置いても別に不都合は無いって感じで、やがて「この荷物の整理も手伝って

呉れない？」って言いそうな？？？（（＾▽＾笑） ）

娘さんから・・・「お宅は夜までヘルパーさん遣ってるんじゃ無いでしょう？

事業所には内緒にして置くから週に3日でも4日でも良いから伊勢佐木町の

カレーのお店のお皿洗いに来て呉れない？」と言って彼女の名刺を

渡されました。和子は夜まで働く気持ちは毛頭無いので即、お断りしましたが

「一寸考えて見て～？」と言って・・・

「今日もご苦労様でした。」とお仕事終わってからヤクルトだったか

ヨーグルトだったかを頂いてラベルを見たら3年程昔の賞味期限の表示？

和子は思わず・・・「今年は平成0年だよね？このヨーグルト3年も昔の

表示」と言ってお返しを・・・（（＾▽＾笑） ）

             

年の暮れで和子がサービス中にセンター長が見えて、利用者さんに

「何日迄サービスに入りますか？」と聞かれると「最後の日までお願いします」

センター長は和子に「最終日まで来れる？」って聞かれ「悪いけど私は28日で

終りに・・・」と言うと・・・センター長は「彼女以外に来て呉れる

ヘルパーさんは居ないので、今年一杯でサービスを打ち切りにさせて貰います」と・・・

 　事務所の方でもお手伝いさん代わりに使う、利用者さんと感じて居たのか

又大きなお宅のお掃除を1時間で遣るのは無理で1.30分掛けてる事も・・・

要介護は1時間単位だから30分ロスが出て居るのも有ってお断りに・・・

お手伝いさんヘルパー終了（（＾▽＾笑） ）

　【欲しい物 今じゃ優しさ だけになり（シルバー川柳）】

思い出ばなし・在宅訪問介護―16・・・

       

有る時は、目まぐるしい日程で、13.30分に市大病院に行かれる利用者さんを

170段の石段を介助しながらバス停まで送ってタクシーを拾って利用者さんと

奥様をタクシーに乗せてお見送りをして、その足で野毛山の片岡さんのお宅に

1時間のお掃除に伺って、市大病院の使用者さんから「今から帰ります」と言う

電話が入ってバス停までお迎えに行って、タクシーで降りて来る利用者さんを

又170段の石段を登って自宅に届けて、その後吉川さんのお宅へ・・・

スムーズに事が進めば良いけど～市大病院の混み様に依っては吉川さんのお宅に

時間通りに伺えない事も・・・そんな時は吉川さんのお宅に電話をして

「都合で遅れます」と電話を入れて了解を得て30分後に伺うと・・・

お出掛けをされて留守？30分待っても帰って来ないから事務所に電話をして

その日はサービスキャンセルという事に・・・

　　

　　　　　　　　　　　　　

又有る時はしっかり時間に吉川さんのお宅に行ってお掃除を始めると・・・

「今から一寸お使いに行って来るから・・・」と言われ・・・

原則として【ヘルパーの入室中は利用者さんは絶対に外出は出来ません・

其れでも出掛ける時は、同行若しくは、サービスを打ち切り」で・・・

和子は吉川さんに「私の在籍中は外出は控えて私が帰ってからお出掛け

下さい」とお断りを入れたら了解して下さいましたが・・・

和子の掃除の監督・・・「娘のお部屋は掃除したの？私のお部屋のトイレは？」と・・・昔、昔・・・大昔、結婚する前に酒屋さんの本宅に行儀見習いに行った時

親奥様から・・・「和さん、仏間の掃除しましたか？」って言われたり・・・

障子の桟を指でさすって無言の暴力的な事をされたのを思い出し・・・

口には出さないけど「私はお手伝いに来てるんじゃ無いよ～」って言いたい

心境・・・ヽ(`Д´)ﾉﾌﾟﾝﾌﾟﾝ　（（＾▽＾笑） ）

【お迎えと 言うなケアの 迷迎車（シルバー川柳）】

思い出ばなし・在宅訪問介護―15・・・

      

横浜の街は石段の多い街で、歩いて行けば「この石段を登って直ぐ・・・」

と言う場所でも車やバイクで行くのは遠回りをして行かないと

行けない行けない所も、結構あります。吉川さんのお宅にセンター長に

同行して貰って最初は行きましたが、先に「じゃ～後お願いね？」って

置いて帰られちゃって・・・お仕事を終わって「では失礼します」って外に

出たのは良いけど・・・（どこから帰るの？？？）って感じ（涙・・・）

        

少し行って道を歩いて居る奥さんに「山元町ってどっちに行けば

良いでしょう？」って聞くと「この道をクネクネ曲がってるけど道なりに

行けば山元町に抜けるから・・・」って教えて頂いて・・・言われた通りに

行くと見慣れた山元町の商店街に・・・（あ～此処かから行けば 近いんじゃん）

ってホッとし・・・

在宅訪問介護は、時間に縛られるから、（もう一度此処から行って見よう？）と

思って、帰って来た道を折り返し行くと・・・一方通行の標識が？？？

考えて見れば道幅の狭い路だから・・・（なんだ～此処じゃダメじゃん？）と

がっかりして、再度遠回りをしてセンター長と登った坂を登って大通りに

出たけれど・・・今度は吉川さんのお宅に入る路地が無い？？？

その時、偶々郵便配達のお兄さんに逢って（郵便配達のお兄さんなら？？？）と

「この辺に吉川さんのお宅有りますか？」って聞くと・・・流石郵便屋さん

「この路地を下って行くと吉川さんのお宅が有るから・・・」って？？？

「有難うございます」とお礼を言って周りをキョロキョロキョロ？？？

目印を見つけてok・・・
       

次の日はしっかり間違わないで伺って・・・大きなお宅の幾つも有るお部屋に

掃除機を掛けて雑巾を何個も洗って・・・部屋中に撒いて雑巾がけ・・・

帰りに「じゃ～失礼します・・・」ってお宅を出ようとすると、利用者さんに

呼び止められて・・・「一寸悪いけど～娘が伊勢佐木町でカレー屋さんを

遣ってるんだけど・・・肉じゃがを作ったから車で取りに来るから・・・

この鍋に入った肉じゃがを上の道路迄持って上がって貰える？？？」って

言われて・・・（な～～ぬ、このオバサン、ヘルパーさんをお手伝いさんと

間違えてるんじゃ無いの？）と思いながら仕方なく・・・上の道路まで・・・

「もう直ぐ、娘が車で取りに来るから其れ迄待っててね？だって？？？

       

　【ひ孫の名 読めない書けない 聞き取れない（シルバー川柳）】

思い出ばなし・在宅訪問介護―14・・・

      

今の訪問介護は段々と厳しく成って、風の便りで聞くと要支援でお掃除

と言うのも受け付けないとか？聞いた事が有りますが、和子がコムスンに

入社した当時は、殆どが要支援のお掃除のお宅が多かったです。其れと言うのも

センター長の配慮だったのかも？（笑）

「戸塚さんのお宅に1時間の散歩と週に2度ばかり横浜の市大病院に診察に

行かれるときは170段の石段を下りてバス通り迄奥様同伴で送ってタクシーを

拾って送り出す・又診察が終わると奥様から電話で『今から帰ります』と

連絡が入ったらタクシーで奥様とお帰りに成るのでバス停まで出て、170段の

石段を介助してお自宅に届けて下さい」と・・・

その戸塚さんが病院に行かれてる間に吉川さんのお宅のお掃除に90分・・・

     

                                           

吉川さんのお宅は最初にセンター長と同行でコムスンの車の後ろを着いて

行き、何とか行けましたが、何せこのお宅はお掃除でセンター長に

「後お願いね？」って先に帰られちゃって・・・

この吉川さんのお宅は3階建ての大きなお宅で1階は駐車場件、物置

２階がお住まいで和子が伺った時は 利用者さんのオバアチャンで（この人

此れで要介護認定なの？）って思う位元気な方で娘さんと２人暮らし・・・

其れはそれは大きなお宅でお部屋は４部屋（８畳から１０畳位）でリビングは

１８畳？トイレが２個有るのですが其々６畳位、９０分でこのお部屋に

掃除機を掛けて雑巾絞って拭き掃除・・・どの様に遣るの？って感じ・・・

その様なお宅だから・・・雑巾が、数枚有って其れを全部洗ってお部屋に雑巾を

撒いて置いて・・・拭く？雑巾をすすぎに行く時間が勿体無いって感じ・・・

玄関には立派な盛花が飾られて居ますが、センター長から・・・

「このお花が枯れてもサービスに入って無いからそのままにして置いてね？

花屋さんが交換に来るから・・・」と言うお宅でした。（（＾▽＾笑） ）

　【本性が 出ると言うから ボケられぬ（シルバー川柳）】

思い出ばなし・在宅訪問介護―13・・・

                 

右を向いても左を見てもお部屋中が散々と散らかって「食事はどうして

食べるの？」と聞くと「背当ての無い丸いパイプの椅子の上に100均で買った

お盆を置いて其処で食べる」と・・・

サービスを終わって伝票を書くにも床の上でうつ伏せ状態で書く

このお宅を気長に、綺麗に整理整頓して上げようと思っても久保さんは

「必要な物は手の届く所に置いて有るから・・・・」と言って整理整頓は

させて呉れない？

洗剤があちこちに買って置いて有るから纏めようとしても・・・

「アラッ？こんな所にも・・・あんな所にも・・・」って感じで・・・

良く「四角いお部屋を丸く掃く」とか？「あの人は会社に時間だけ居れば

お金が貰える」と言って怠ける人が居ますが・・・

マサに手のつけようの無いこのお宅は「時間だけ居れば良い・・・」と

言った感じでした。

                                                                                                  

でも～有る日「此処のプラスチックのワゴンの中を整理して呉れる？私が

大きなビニール袋に一段づつ入れるから其れを仕分けて整理して呉れる？」

って言われて・・・「良いよ～」と引き受け作業を始めたら・・・

何かボロボロ・・・と柿の種でも？？？って感じの黒い粒が？？？

何と此れはゴキブリの糞？

このお宅に1年位サービスに入ったかな？

ある日センター長から「久保さんのお宅は他のヘルパーさんに行って貰うから

今度は中尾台の森さんのお宅に行って呉れる・・・」と指示を頂き

久保さんのサービスは終わりましたが・・・和子の他にサービスに入る

ヘルパーさんは居なかったとか？（笑）

久保さんは要介護の利用者さんで取っても元気でリュックを背負って

杖を突いてバスでスーパーへ買い物にも行かれる事も・・・

和子がサービスを下りてから暫く経って。スーパーでバッタリ逢って・・・

「ヘルパーさん来てる？」って聞くと「誰も来て呉れないよ～～～」って（笑）

【孫が聞く 膝が笑うと どんな声？（シルバー川柳）】

思い出ばなし・在宅訪問介護―12・・・

       

この宮川さん宅の10,000円の持ち逃げ事件も結果的に

「誰が犯人でした」と言う報告も受けないまま、又和子自身身に覚えの

無い事だから、取り留めて「犯人は誰だったの？」と聞くとこも無く

ウヤムヤのまま終わっちゃいました。

和子も段々と介護の仕事にも慣れて、朝の7.30分に、たか子さんの食事介助に

伺って認知症の清子さん・宮川さん・昼食を済ませてたか子さんの昼食と

お掃除、夕方にはカツ婆ちゃんのお買い物と入浴・洗濯・夕飯の支度と掃除

週に4日、4時間の日も有れば6時間の日も・・・

又有る時は、センター長から「明日から久保さんのお宅に同行するから

お掃除に行って？」と言われ・・・センタ長と同行で朝の10.00時から

1.30分のサービスに入りました。久保さんは未だお元気で週に1回の掃除

此処のお宅は息子さんと2人暮らしで大きな2階建てのお家ですが、其れは

それは見事なゴミ屋敷・・・

先ず、玄関に入ると灯油の匂いがし、玄関には段ボール箱とスーパーの

ショッピングバックが山と積んである。お部屋に入ると8畳間位のお部屋の

真ん中にこたつが・・・こたつの上には大きな FAX付きの電話に薬箱や諸々が

山と積み上がり、こたつの横には敷布団が一枚敷いて有って此処で息子さんが

寝ながらテレビを見る。そのお部屋の奥に2部屋あって一部屋は衣類の山、

その奥に久保さんのベットが有ってベットの周りには洗剤・缶詰・レトルト

食品・等々・・・（動けなくなった時の為に・・・）とか？

    

                                  

 リビングの方に行くと此処にもテーブルが有りますが、色んな物が山積で

「ご飯を食べる時はどうして食べるの？」って感じ・・・

このお宅を普通のお宅の様に整理・整頓したら1年掛かっても片付かないだろうな？

って感じのお宅で、利用者さん本人も、和子の第一印象では・・・

（この人、一寸不味い事でも言ったら、かなりの恐ろしい婆さんだろうな？）と

言う印象でした。

でも～和子は取っても気に入られて朝、伺うと珈琲を入れて下さって・・・？？？

でも～申し訳無いけど・・・一寸カップを洗ってから・・・と思って

カップを洗って来ると、利用者さんが、そのカップで？？？（涙・・・）

って感じでした。又帰る時は必ず「京都から取り寄せた・・・」と言って3斤の

デニッシュパンを一本、取っても気前の良い利用者さんでした。（笑）

　　【骨が減り 知人も減るが 口減らず（シルバー川柳）】

思い出ばなし・在宅訪問介護―11・・・

      

昔懐かしい在宅訪問介護の実施記録とか1週間の予定表を書いて思い出にと

CDに残して置いたのをフト思い出し探したら・・・出て来てカツさんの

訪問に伺う前に宮川さんと言うオバアチャンはお掃除とおむつ交換の

1時間で食事の後でカタクリにお砂糖をスプーンに一杯入れてホンの少し

お水で練ってお湯を掛けて固まらせて食べるのが好きで、良く「クズ湯が

食べたい・・・」と言われ・・・「おむつを交換してから作って上げるね？」と

言うと・・・おむつ交換も嫌がらず遣らせて呉れて・・・楽しいオバアチャン

だったけど・・・何時か他のヘルパーさんが伺うとガスが点けっぱなしで・・・

事務所の指示で「退席する時は鍵は勿論の事・自宅の裏に廻ってガスの元栓を

閉めて帰る事」と言う事で・・・伺った時はガスを閉める。（笑）

                

このお宅も、コムスンだけではなく他の事業所さんからも介護に入られて居て・・・

オバアチャンのお家の2階に息子さんが住んでいらして、有る時

息子さんから事務所の方に「このオバアチャンのお世話をして居る

ヘルパーさん全員呼び出しを受けて、伺うと息子さんは「お金が10,000円

無くなって誰か持ち逃げをしたのでは？？？」と言われびっくり・・・

コムスンの他の事業所とは、以前コムスンに居た男性が新しく「めぐみ」と言う

事業所を立ち上げて数人のヘルパーさんが、その中に関口さんも・・・

 この宮川さんの「10,000円の持ち逃げ事件」で関口さんも見えて居たけど・・・

「めぐみ」のヘルパーさんで一人だけサービスに入って居たけど欠席で

当然危ぶまれる結果に・・・

息子さんは「警察沙汰にしても良いけど～穏便の済ませたいから皆さんに

寄って貰ったんだ」と言ってましたが、当の利用者さんも認知が掛かり

怪しいけど、やはり親子だから・・・金銭については一番嫌ですね？（笑）

【お迎えは 何時でも良いが 今日は嫌（シルバー川柳）】