【特別篇】
玄関先をカラフルに!
プリムラという花をご存知ですか? パンジー&ビオラほどの知名度は
ありませんが、同じく寒さに強く、晩秋~春まで長く楽しめる花です。
種類も豊富でカラフル! 冬でも園芸店の店先に並んでいます。これから
春に向けて、プリムラの魅力を満喫しませんか。
★初心者もOK!春の山野草★
プリムラと聞いたときに、どんな花だったかとすぐ思い浮かばなかった
としても当然です。プリムラは原種(*1)だけで世界に500種以上もあり、
園芸品種(*2)も多数。花形や花色があまりに多彩なので、
どれかひとつをイメージするのが難しいものです。
では、園芸店でもっともよく見かけるプリムラからご紹介しましょう。
🌺 コンパクトで愛らしい【プリムラ・ジュリアン】
コーカサス地方原産のジュリアエという原種から生まれた園芸品種。
花色が豊富で、コンパクトな草姿が寄せ植えにも適します。
一重咲きからバラ咲きまで、花形も多彩です。
🌺 存在感のある花が魅力【プリムラ・ポリアンサ】
欧州原産のプリムラ・ブルガリスなどから誕生。ジュリアンをひとまわり
大きくした花は存在感があり、花色も豊富です。花弁にストライプが入る
品種や花茎が伸びるタイプも。
🌺 春霞のように群れ咲く【プリムラ・マラコイデス】
中国に自生する原種で、小花を集めて咲く株を群植すると春霞のような美しさ。
花色が豊富で花の大きめのタイプもあります。ほかのプリムラに比べると
暑さ寒さに弱いのが難点。
中国原産で、高温多湿に弱いため年末~春に楽しみます。開花期が長く、
日当たりが悪くても咲くのが特徴。触れるとかぶれやすいため、
かぶれにくい園芸品種を利用しましょう。
ヨーロッパ原産で寒さに強く、甘く香るクリーム色の花が春を告げる
花として親しまれています。日本の寒冷地でも、毎年咲く多年草として
楽しめます。多くの園芸品種の親です。
可憐な花姿が江戸時代から愛好されている伝統園芸植物です。
ほかにも、山野草として親しまれているクリンソウは、日本にのみ自生する
プリムラです。プリムラは西洋の花だとばかり思っていたら、意外に身近な
存在なんですね。
🌺 寒さに強く、本来は春に咲く多年草
プリムラ・ジュリアンが園芸店に並び始めるのは10月ごろ。
関東以西の暖地では冬も戸外で咲き続けます。ただし、厳寒期は
1つの花がしおれずに長くもつという感じ。気温が上がってくると、
つぎつぎに新しい花が咲きあがり、株も大きくなってパワー全開です。
寒冷地では霜が降りる頃に室内に取り込みますが、欧州原産の
ブルガリスなどは関東の山沿いでも庭植えで越冬し、
春に新葉を繰り出して咲きます。プリムラの語源は「第一の」という意味の
「プリモス」。秋に植えられなくても、これから“春を一番に”告げてくれます。
まだ寒さの残る時期に植えつけるなら、室内にも取り込みやすい鉢栽培が
安心です。寒さに強いといっても、苗は温室で育てられている可能性が
あるので、購入して1週間ほどは、夜だけ玄関内などに入れて、
徐々に寒さに慣らしましょう。
🌺 寄せ植えやハンギングで飾ってみよう
プリムラはジュリアンのように花茎が伸びないタイプと、
マラコイデスのように花茎が伸びるものがあります。
花茎が伸びないタイプは窓辺のコンテナに寄せ植えしたり、
ハンギングバスケットや吊り鉢などで視線に近い位置に飾るのがおすすめです。花茎が伸びるタイプは強風で折れないように、置き場所を選びましょう。
市販の苗はポットの中に根がまわっていることが多いので、購入後すぐに
植え替えます。寒いうちは根のまわりの土はくずさないで、そのまま
ひとまわり大きな鉢に入れて培養土を足します。
鉢底が網状になっているような、水はけよい鉢を用いてください。
日当たりのよい場所に置いて、鉢土の表面が乾いたら底穴から流れ出るまで、
たっぷり水やりします。咲き終わったら花がらは摘んでください。
春になっても花数がふえてこない場合は、液体肥料などを施します。
この春は、気温の上昇とともにつぎつぎに咲きあがる花をぜひ楽しみま
♾️♾️♾️♾️♾️♾️♾️♾️♾️♾️♾️♾️♾️♾️♾️♾️♾️♾️♾️♾️♾️♾️♾️♾️♾️