鉢で育てて楽しもう
冬枯れて殺風景になりがちな庭やベランダ。小さくても真っ赤な実ものは、
視線を集めるだけでなく、小鳥たちも呼び寄せてくれるかもしれません。
コンパクトに育てられる低木なら、鉢植えでもOK!
常緑の葉に映える赤い実を冬の彩りとして育ててみませんか。
★早春に咲く球根の花★
花の少ない時期のお楽しみ&縁起物
冬枯れた街を歩いていると、マンションのエントランスに輝く赤い実が
目に留まりました。ゆっくり育つので、庭木としてちかごろ人気の高い
ソヨゴです。常緑の葉の下からつり下がる赤い実は色彩の乏しい
景色の中でアクセントになります。
永遠や長寿をイメージさせる常緑の葉に、真っ赤な実の組み合わせは
縁起物としてクリスマスやお正月のデコレーションに重宝します。けれども、
季節の寄せ植えだけで終わらせてはもったいない! 緑と赤は補色の関係で、
もっとも引き立て合うコンビネーション。冬を彩る植物として
楽しみたいものです。 クリスマス前に出回るチェッカーベリー、
お正月に人気のマンリョウやセンリョウ以外にも多彩なかわいい赤い実が
あります。鉢植えでも育てられるので、ベランダでも大丈夫。小鳥が好む実も
あるので、冬の楽しみをふやしませんか。
🍒 江戸の園芸文化の花形を育てる マンリョウ
観賞期:12~3月
樹高:約1m
日本の暖地の常緑樹の林などに自生する低木なので、関東地方以西では
庭植えで栽培可能。江戸時代から縁起物として人気を集め、実や葉の色など
さまざまな園芸品種が誕生している古典園芸植物です。鉢植えでは
水はけよい用土で、真夏は強光の避けられる場所に。
🍒 生垣から盆栽まで幅広く利用される ピラカンサ
観賞期:11~2月
樹高:3~4m
ヨーロッパ南部などに自生する常緑低木で、日本には明治時代に入りました。
赤や黄色の実がたわわになることで人気がありますが、有毒な成分が
含まれるとされて鳥は食べません。庭植えにすると4mほどに育って生け
垣などに利用される一方、盆栽でも人気の樹種です。
🍒 常緑ではないけれど楽しみの多い
ビバーナム(ガマズミ)
観賞期:11~1月
樹高:1.5~3m
日本には16種の仲間が自生するビバーナム(ガマズミ)。春に咲く白い花や
秋の紅葉、秋に熟して冬まで残る実ものと楽しみの多い低木です。
なかでもセイヨウカンボクの透明感のある赤い実は美しく、
果樹酒や砂糖漬けで食されます。秋に紅葉したあとは落葉します。
🍒 クリスマスもお正月も使いやすい センリョウ
観賞期:11~1月
樹高:約1m
マンリョウと同じく縁起植物ですが、マンリョウが葉の下に実をつけるのに
対して、葉の上に実をつけます。黄色の実もあり、クリスマスの飾りつけや
切り花で人気です。山林の湿った半日陰に自生するため、丈夫ながら鉢植えは
極端に乾燥させないように水やりします。
🍒 万葉集にもうたわれた美しい実 サネカズラ
観賞期:11~1月
つるの長さ:3~7m
関東以西の温暖な山野に自生するつる性の常緑木本。
つるをフェンスなどに誘引して楽しめます。ペンダントのような実の
つきかたが特徴的で、 ビナンカズラとも呼ばれます。雌雄異株で
雌株にしか実がなりませんが、近年は雌雄同株の品種も登場しています。
🍒 樹形が乱れにくいシンボルツリー ソヨゴ
観賞期:11~2月
樹高:約10m
風に吹かれると木の葉がそよそよと音を立てることから名前がつきました。
モチノキの仲間で地植えすると10mほどに成長しますが、剪定して
コンパクトに保てられるので、シンボルツリーとして人気です。
実をならせるには雌株を植え、近くに雄株があることが必要。
🍒コンパクトでグラウンドカバーにも チェッカーベリー
観賞期:11~3月
樹高:10~20㎝
北アメリカの東北部原産で、寒さに強い常緑の低木です。コンパクトな
ポット苗で流通するため、寄せ植えなどにも使いやすい。日陰に強くて、
家の陰になる場所のグラウンドカバーにも利用できます。
初夏に釣り鐘形の白い花を咲かせるのもかわいらしいものです。
🍒 さまざまな暮らしに役立つ縁起木 ナンテン
観賞期:11~2月
樹高:2~3m
日本をはじめとする東南アジアに分布します。
「難を転じる」縁起のよい木として、お祝い膳の赤飯に添えたり、
生垣などに古くから利用されてきました。葉には防腐効果があるとされ、
実を乾燥させたものが咳止めに使われます。日陰に強く、盆栽にも向きます。
🍒 自然を身近に感じて楽しみたい
ナンテンやセンリョウ、マンリョウ、ソヨゴなどは鳥を呼び寄せる木とされます。
華やかな花木とは異なりますが、庭やベランダに1本あると、
自然を身近に感じられるのではないでしょうか。
樹木は草花より一般的に丈夫で、手をかけなくても大丈夫です。
寒さ厳しい季節に、彩りを楽しませてくれる赤い実の木を育ててみませんか。
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