和子のこぼれ話-116 〜慶ちゃん、子宮癌に〜

日本ジャージでは、「親孝行をしたくっても、会社の給料じゃ生活するだけで
精一杯、ひと月に3,000円の貯金も出来ないし旅行に行きたくても何処へも
行けない」何て零すから、当時夜行2泊で琵琶湖大橋を渡って雄琴温泉
泊って永源寺から湖東三山のツワーが38,000円位だった。その端数の
8,000円を和子が出して上げて連れて行って上げたのに・・・ロイヤルの
仲間に「お友達と行って楽しかった〜」とさも得意そうに言うから「私と
行ったんだよね?」と言うと・・・「ううん?秋ちゃんとじゃ無い、他の
友達と・・・」と・・・
他にも「私の甥っ子は何処々の大学に行ってるんだけど・・・」と大学の事等
判る筈無いのに・・・吹聴したり・・・ロイヤルで働く仲間は皆さん子供を
育てて立派に大学まで入れているお母さんが居ます。その様なお母さんに
現実の伴わない事を吹聴しても聞き耳は持たず、全て嘘がバレちゃって・・・
段々と肩身の狭い思いをする様に成った。


和子はそんな慶ちゃんでも、「一人で生活するのは大変だから、柴橋の様な
大きい会社に入り社会保険を貰った方が良いよ?」とか色々アドバイス
したけど、今回初めて柴橋で社会保険を貰って体調不良で病院に行ったら
「子宮癌の末期」と宣告された様で杉崎工場長から「金子さんは当分
お休みをします」と・・・
散々夫に内緒でつみを作って援助して上げたのに・・・この時は
(もう2度と来れなく成れば良いのに???)と思った
47歳の若さで死んだ繁ちゃんの時にはショックで気持ちが変に
成る位だったけど、慶ちゃんの時は(散々苦しめば良いのに〜?)と思った