和子の生い立ち-128〜勇ちゃん・その3〜

勇ちゃんは何処に行っても、社長頭らをして威張り腐って「世の天下は
我一人」と言う様な態度を取るし、だからと言って大盤振る舞いで
豪勢な料理でも食べに連れて行って呉れるかと言えば絶対に遣らない
と言うより遣れない。遣れないのなら〜又女房と円満な家庭が作れないのなら
勇ちゃんに取って「兄貴分」で居られるのは、和子の所だけなのに・・・
もう少し、身分相応の態度で和子に接すれば、和子だって横浜に来て身内と
言えば勇ちゃんだけ、勇ちゃんだってお兄ちゃんが居るけど、父親代わりで
育てて呉れたお兄ちゃんだから、煙たいだろうに・・・
和子の所へ来ても、親爺頭らをするのではなく、夫に対して多少の遠慮をし
心を開いて、和子に愚痴の一つも零して欲しかった


ず〜〜と以前に、勇ちゃんの兄貴、昭ちゃんが夫に「着られるならスーツを
数着持って行って秋山さんに・・・」と言ったそうですが、
「兄さんがスーツを取りに来る様にって言ってるから取りに行け」と
和子に言いましたが、昭ちゃんやとしゑさんからは、一言も?
(若し、本当にスーツを呉れるのならとしゑさんから一言電話を呉れれば
良いのに?そんなに社長さんに成ると偉いのかしら?使われている
銀座ヤマガタの従業員ならお偉い社長さんで有っても、和子には只の従兄弟に
過ぎない。そんなお偉い社長さんのスーツなど要らないよ?)って
内心嫉妬して居ました。所が良く々聞くと全て勇ちゃんの出任せ
昭ちゃんは「秋山さんに対して失礼だからお古を上げる等言った事も無い」とか?
その後、勇ちゃん夫婦も離婚の訴訟を起こして10年がかりでやっと
離婚が成立し、2人の子供もアパートも雅ちゃんに取られて丸裸に・・・
おまけに2人の子供の養育費を払わされて・・・哀れや4畳半一間の
アパートに・・・