和子の生い立ち-122〜友の死〜

病院から元気に退院して帰って来、暫くは養生の為に東急もお休みし
家でのんびり過ごして居ましたが、和子の激痛は未だ々終わらず
度々激痛を・・・此れは腎臓結石とは異なり胆石で入院当時は未だ
小豆粒位の大きさで胆のうの中で動き廻り激痛が起こるとか?
胆石は泌尿器科と分野が違い、石塚先生が消化器科の村田先生を紹介して
下さり、退院後は術後の経過の診察に2週間に一度、消化器と双方に
通院しました。
病院に診察に行き、上階の病室を一寸覗くと、あの優しい白鳥さんが
「三国さんは個室に入ったよ〜」って教えて下さいました。
面会は午後3時からで面会時間外は行けませんが、個室なら他人の眼を
盗み入る事も・・・三国さんのお部屋を覗くと彼女は喜んで呉れて・・・
ご主人に懐かしい写真を一杯持って来て貰って、子供の写真を眺めながら
「もう私は帰れないかも知れない?」と寂しそうに・・・
「そんな事無いよ〜絶対に元気で帰れるから頑張って〜?」としか
言い様が有りませんでした。同病相哀れむじゃ無いけど、暫く色んな
お話しをして「又来るから、元気出してね?」と言い残し帰って来ましたが
その後、2週間目に再度、診察に行き病室を覗くと・・・看護婦さん達が
バタバタし・・・三国さんのお部屋のドアを見ると「面会謝絶」の札が掛かり
もう2度とお目に掛かる事無く4歳のお坊ちゃんとご主人を残しあの世へ
旅立たれました。未だ40歳の若さで・・・子宮筋腫で腸が癒着し帰らぬ人に・・・
和子がベットに釘付けの時は苦しみながらも和子のお膳を下げて呉れたり・・・
取っても優しい方だったの・・・