夫とプチ喧嘩・・・—2

和子は小学2年の秋に長男が結婚して同居を初めて、年老いた両親は

「老後は長男夫婦に世話に成るから・・・」と兄嫁を大事にし、家計を

兄嫁に譲り、女系家族で育った兄嫁はケチの上に何かが付く程のケチで

学用品を、学校で上履きに履く藁草履10円のお金も素直に貰った事の無い

和子は「社会人に成ったらこんな家に2度と帰ってやるか?」と思う程の実家だから

夫が「お正月に田舎に行かない」と言うなら別に和子も帰らなくても良いけど・・・

老いた母が「和子がもんて(帰って)来るから・・・」とバスが来る度に辻に出て

待つだろう?と思ったら・・・涙が出て堪りませんでした。

「ね~田舎に行こうよ~・田舎に行こうよ~」泣きわめいても夫は頑固と

「行かない」と言い切る。「分かった~じゃ~和子も行かない・此処まで頼んでも、

頑固と「行かない」と言うなら和子も行かない・只、和子は行かなくても良いけど~

お母ちゃんが「かーこがもんて(帰って)来るから・・・首の伸ばして

待ってるのに・・・お母ちゃんが可哀そう~~~」と涙すると・・・

いきなり夫は・・・

 

「お前は良いよ~そんなにして待って呉れるお袋が居るから・・・俺は

お袋は居ないんだよ~~~」と言い大粒の涙を零して男泣きに???

和子はビックリして・・・「貴方には立派なお母さんが居るじゃ無い?」と

言うと・・・「あれは俺のお袋じゃ無い」と言い大声を出して夫に泣かれ・・・

びっくり・・・

その時、初めて6歳の時に実母は栄養失調で4人の男の子を残し他界した事を

聞き、それから延々夜中の2時・3時まで2人の幼少時代の苦労話をして

夫もお正月に田舎に帰ることを承知して呉れてお正月には振袖を着て京都へ・・・

 

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