従兄妹と彼とお母様がご挨拶に・・・

和子は東京から帰って又現実に戻り・・・正木屋でお仕事を・・・

流石に彦根の正木屋の旦那さまや奥様・従業員の仲間は何も言いませんが

実家の周りでは「か~ちゃんが東京へお見合いに行かったやて~~~とか

お嫁に行かるやて~~~」と言う噂が飛び交い・・・何故か東京へ行かないと

不味い様な???行く所・行く所・・・で噂が凄かったです。

 

お見合いから数十日が過ぎて従兄妹から電話が有って・・・

「OO日に彼とお母様を連れてご挨拶に行きます。其処で了解を頂ければ

東京からの道程は遠いからその時、結納を交わしたい」と・・・

母も兄姉も「か~こが『行く』と言うのなら行かせて遣れば?又お見合いに

付いて来て呉れた兄貴(長男)は彼を取っても気に入って大賛成でした

でも~父は「兄姉4人まで立派な家の有る所へ嫁がせたのに・・・和子だけ

東京へ遣ったら家は愚か一握りの土も無い所へは遣りたくないと・・・」と

猛反対でした。又次兄も幼い時から一番和子を可愛がって呉れた

お兄ちゃんだったから父ほどの反対はしなかったけど・・・

「兄貴(長男)は薄情な奴だ・和子を東京へ遣ったら付き合いが減るから~だと・・・

 

【なぁお前 はいてるパンツ 俺のだが(シルバー川柳)】

 

いざ・東京へ・・・

和子はその時は未だ「私は結婚して東京へ行くんだ~」と言う事より

「憧れの都会に本当にお嫁に行けるの~?」と言うだけで嬉しかったです。

従兄妹から「彼の写真と履歴書」が送られて来て、見ると一瞬「森繁久弥」を

浮かべる様な???オジサンの写真でした。でも~真面目そうな印象でした。

勿論、話しをした事も無く見た事も無い・只従兄妹のお話しを聞くだけ・・・

その時から父は猛反対でしたが兄貴(長男)が「従兄妹の手前お見合いだけでも・・・」と言う事で従兄妹のお宅に2晩泊まってお見合いをしました。

彼は取っても落ち着いて真面目そうな?でも~チト、オジサンっぽい感じでした。

お見合いの後、彼と2人で渋谷の方でデートをしましたが、大人しい彼は

余り話題も無く・・・和子一人でお話しをして居た様な???((^▽^笑) )

 

f:id:akicyan6041:20080405093333j:plain

      

              f:id:akicyan6041:20170912171444j:plain

 

次の日は彼もお仕事だし従兄妹のお兄さんのお嫁さんがはとバスで東京見学に

連れて行って呉れて楽しかったです。勿論従兄妹のお兄さんのお嫁さんも

初対面だけど・・・「和ちゃん・和ちゃん・・・」と取っても優しいお姉さんでした。所が従兄妹のお嫁さんはお見合いの相手の彼の悪口を散々言って・・・

「彼はお坊ちゃんだから・・・世間知らずだから和ちゃんの帰りのお土産も

お母さんが教えて持たせたんだよ~」とか???

お見合いを終えて東京から帰り、又正木屋でお仕事を・・・

田舎に帰ると・・・何処からの噂か「か~ちゃんが東京へお嫁に行かるやて~」

 

【妻の愚痴 頷いてたら 俺の事(シルバー川柳)】

 

和子はお見合いに東京へ・・・

東京に居る従兄妹たちは、子供の頃に時々遊びに来た記憶は有るけど

只「東京に従兄妹が居る」と言うだけで・・・もう10数年も疎遠で

又中学の修学旅行で東京に来ましたが、和子に取っては別世界

修学旅行の帰りには「もう2度と来る事は無い」と思って居ました。

 

和子は東京の従兄妹(次男)とは一回り程,年の差が有り、和子の所に縁談の

お話しが来た時は2人の子供の父親でした。

そんなある日、彼は神保の女房の実家に帰って来て神保のオバサンが話し掛けたのか、彼がオバサンに「俺のお客さんに和ちゃんに相応しい男性が居るんだけど・・・」と

声を掛けて呉れたのか分かりませんが・・・

「東京にお見合いに来ないか?」と声が掛かり・・・和子は都会の憧れは

捨てきれず・・・旦那様がどの様な方か???と言うより・・・

「エッ?東京???其れは一寸遠すぎ???」って思いましたが、

和子は「東京に行ける~」と言う喜びでバラ色の日々でした・・・

未だ23歳の若さで誰も知らない・何も分からない東京なのに・・・

和子は有頂天になって居ました。

 

 【探し物 やっと探して 置き忘れ】

東京に居る和子の従兄妹・・・

東京に居る和子の従兄妹は、母の姉(次女)の子供さんでご両親が

若くして他界し、母の親元のオジサンも連れ合いを若くして亡くし

男手一つで3人の息子を育て、妹さんの子供の面倒を見る程余裕がなく

母の姉(次女)の子供3人は長男は父方の末娘「銀座ヤマガタヤ」の家に

長女と次男は父の親元に預けられて大きく成ったとか?

 

f:id:akicyan6041:20170910101829j:plain

 

                                                      f:id:akicyan6041:20170910101949j:plain

 

田舎に残った姉弟は和子の母はオバサンだから子供心に良く遊びに来ていたのを

覚えて居ます。そんな従兄妹の次男も義務教育を卒業して東京の銀座ヤマガタヤで働くお兄さんに世田谷の松陰神社の傍に一軒お家を買って貰い,紳士服のお店を・・・

この従兄妹も結婚適齢期の頃に有る時、田舎に帰って来て、神保のオバサン(大阪の彼のお世話をして呉れた従姉妹)のお宅に行って・・・

「田舎の人と結婚したいから和ちゃんお姉さんダメかな?」と???

早速、神保のオバサンは母に・・・母から姉に・・・所が姉は「東京へ行きたくない」と断って・・・結局神保のオバサンの娘と・・・結婚した

 

【できました 老人会の 青年部(シルバー川柳)】

 

 

正木屋では・・・

正木屋では文房具の店員で「いらっしゃいませ・・・」と言う声掛けを

初めて経験・スーパーの様に頻繁にお客様が来る事も無く陳列台の整理整頓

とか表でトイレットペーパーの特売品の販売とか???

此処のお店には和子と同じ歳の娘さんが居て時々お店番を・・・

その娘さんがアルバムを一杯抱えて来て・・・「これをアルバムの一番前に

並べて此れを宣伝して先に売ってね?もう大分前から残って居たのだから・・・」と・・・売り口の秘訣って所かな???

 

       f:id:akicyan6041:20110520150010j:plain

 

未だ々店員は未熟で・・・良く自転車に乗って配達に行かされたり・・・

彦根の街の知らない所を地図を書いて貰って・・・

ある日、お店に和子を探しに来たオジサンが???

和子には声は掛けないけど・・・後で旦那様に伺うと・・・高宮の指物師の

オジサンでお知り合いの方に???

 

【入場料 顔見て即座に 割り引かれ(シルバー川柳)】

正木屋にバイトに行く・・・

行儀見習いと称し一年のお手伝いさんの修行も終わり自宅に帰って来ましたが

職も無ければ結婚の相手も居ない?只、毎朝、朝寝坊をして3度の食事も

与えられる物を食し、只、漠然と日々を過ごすのではどうしょうも無い。

せめて職探しに母と彦根職業安定所ハローワーク)に行って彦根の銀座にある

正木屋と言う結納屋さん件文房具屋さんお勤めを始めて初めてバス通勤を・・・

 

f:id:akicyan6041:20170906172131j:plain f:id:akicyan6041:20170906172342p:plain

 

自宅から彦根の銀座までの通勤は一時間程掛かり、朝は早いし・・・

夜は最終のバスで・・・バスの中では良く居眠りを・・・

当時は交通費も出ないし実費だったけど・・・正木屋の奥さんに取っても

気に入られちゃって・・・交通費の半額を「貴女だけだから・・・誰にも

言っちゃダメだよ~」と言って頂いちゃった~~~

でも~暮には関西特有の「えびす講」と言う大売り出しが有ってその間は

息子さんのお宅に泊まってお仕事を・・・

 【中身より 字の大きさで 選ぶ本(シルバー川柳)】

行儀見習いを終了して・・・

◎オバサンから「行儀見習いに一年行きなさい」と勧められて無事に一年を

勤めあげて、自宅に帰って来ました。一年山中さんのお宅に行って和子に

メリットと言えば、何が有っただろう?「嫁・姑」のドロドロとした争い

和子が感じた事は、両親は子供が成人するまでは元気で育てる義務が有る。

と言う事を感じた。

 

◎ 仮に未亡人に成っても決して「女手一つで育てて来た」と威張ってはいけない。

成人した子供に「母親に育てられた」と言う意識を持たせず一人の子供として

分別の着く大人に育てなければいけないと言う事を感じた。

 

今時は行儀見習いに行く若者もいないと思うし・・・又今時のご両親は行儀

見習いに行かせる事すら知らない・・・

此れは余談ですが、60歳の定年を迎えたのは横浜の某ホテルの

ゲストランドリー室にテナントとして配属されて・・・

退職する前は不況の煽りを受けたのか他の会社に移行され受付のみが残り

受付の業務をしました。

此処は一般のクリーニング店と違い、ホテルの従業員の制服と宿泊客の

ランドリーのみでした。有る時、受付に従業員が「上着のボタンが取れたので

付けて欲しい」と・・・その時仕事が立て込んで居て「針と糸を貸すから自分で

付けて~」とお願いをすると・・・「シャツのボタンは付けられるけど

この足の有るボタンは付けられない」と言われ和子はびっくり???

今の若者は・・・この子の母親はボタンも付けられないの???がっくり・・・

 

【聴力の 検査で測れぬ 地獄耳(シルバー川柳)】