心に残る、天羽のおばあちゃん・・・

和子が在宅介護を始めた当時、和子と同行訪問をして呉れた先輩のSさん

彼女と2人で組んで曜日別で交互に天羽のおばあちゃんの介護をさせて頂き

彼女は和子より30分程長く天羽のおばあちゃんのお世話をして、病院から

頂いて来るお薬の袋に何枚も何枚も俳句を作り、この俳句をSさんは正書して

本を出版されたそうです。

 

「貴女に聞いて欲しい事が有る」と言って・・・

「これは誰にも話して無いよ~息子にも娘にも・・・貴女に初めて話すんだよ~」

と言って天羽のおばあちゃんの胸の内を・・・と言うのは・・・

《80歳の時に脳梗塞で倒れて半身不随に成って老い先の短い人生に落胆して

箪笥の引き出しの取っ手に紐を掛けて自殺をしようと思い、首を吊ったけど

余りの苦しさに・・・此処まで苦しまないと天国には逝けないのか・・・と

思い、天国逝きを諦めた・・・今此処に、俳句を作ってSさんに正書して貰って

100冊出版して貰った。この本を色々とお世話に成った方に20冊・

後の80冊は、私が死んだ時にお参りに来て下さった方に貰って貰うんだ・・・」

と言って和子にも一冊下さいました。この『帆掛け船』と言う詩集は

天羽のおばあちゃんからの大事な遺品・和子の大事な宝物です。

その様な大切な身の上話を和子にして呉れて1ヶ月は元気だったかな?

何時も「先生から『85歳までは大丈夫』って言われて居るから85歳まで

生きるんだ~」って頑張って居られましたが、一寸85歳までは無理だった

様な・・・   ― 合唱 ―

 

【三回忌 頃から光る 未亡人(シルバー川柳)】