遂に絶縁体制・・・

              

和子の両親の様に明治生まれのご夫婦は三つ指を突いて夫に使えると言うのが

実情だったと聞きますし、又和子の子供の頃は「男性より先にお風呂に

入ってはいけない・食事をする時には男性は上座に・・・」と躾けられて来ました。

でも～戦後は又都会ではその様な律義な事は忘れられ・・・お仕事の帰りの遅い

夫を待たずに子供をお風呂に入れて夫は最後のお風呂に・・・と言うのが現在

和子も夫の帰りが毎日遅いので先にお風呂に入るのは日常茶飯事でした。

その様な今のご時世に夫から「彼女の家は『この市営住宅で共に一生を終えよう』って約束したのにマンション買って出て行ったから絶交だ」と言われて

「そうだよね？」と言って長年の友情を断ち切れるだろうか？

和子も確かに負けず嫌いだけど～出来る事と出来ない事が有る。

和子のお友達も何人も、住宅管理課から明け渡しを命ぜられ、其々に

公団やマンション・戸建てに越す方々も大勢居ますが、其れを羨ましがったって

自分に甲斐性の無いとどうしょうも無い事・・・

負けず嫌いなSさんから「絶交！」だと仮に言われても和子は

T子までが黙って無視し、絶縁関係に成るとは夢々思いませんでした。

長男の幼稚園のお友達が戸建てを買って引っ越され「遊びにおいでよ～」って

誘って呉れて数年振りにお宅に伺って久しぶりにお逢いしましたが、

先ず一番に「T子さんはどうしてるの？」って聞かれ「未だ市営住宅に居る様だけど

すっかり嫌われちゃって音信不通・・・」と言えば

「お友達の友情ってそんな物じゃ無いよ～長年、あんなに仲良かったのに・・・」

と驚いて居ました。

　　　　　　　　　　　 

和子は借りに旦那さんSさんが軽蔑しても、旦那の眼を盗んでも電話をして来たり～

お茶したり出来るのに・・・其処まで夫に尽くして居たのか？？？

又、このご時世に自分の楽しみを踏み潰しにして夫に尽くさなければ

いけなかったのか？或いは夫婦そろって和子達夫婦がマンションを買った事が

憎かったのか？？？とにかく世間様には色んな方が居ると言う事を思い知らされて

20数年の家族ぐるみのお付き合いでした　　完

 

【躓いて 何もない道 振り返り（シルバー川柳）】

負けず嫌い・・・-5

長男の結婚式

マンションに越して２年程して長男は結婚をしました。勿論SさんにもT子にも

報告はしませんでしたが、やっぱり北団地のKちゃんから

「AさんちのOO君が結婚したんだって？お祝いに行こうよ～」と聞いて

２人でマンションにお祝いに来て呉れました。勿論Ｔ子が帰った後で

ご主人のＳさんにお礼の電話を入れました。          

その時はＳさんのご機嫌が悪いとは和子は微塵も思わず、

（久しぶりに夫が会社から帰ってから偶にはＳさんとお話しすれば良い）と思って

夫が帰ってからお礼の電話を入れたらＴ子が出て「オジサンは？」って聞くと

「今、お風呂に入ってる」って言うから「偶にはパパとオジサンと

お話しするのも良いかな？って思って・・・」と言ったら

「じゃ～後で電話して貰うね？」って言うのかと思ったら

「Ｓさん（ご主人の事を独身の頃からＳさんと言う）に言っとくね？」で終わり・・・

それ以前から和子はＳさんはチト変だなぁ？って思い、夫に言うと「和子の

考え過ぎだよ～」って言うんだけど・・・やっぱり変？

                            

その後、長男から結婚祝いのお礼に粗品をＫちゃんとＳさんのお宅に送ったそうで

Ｋちゃんからは「有難う～」と言うお礼の電話を頂きましたが、Ｔ子からは

何も言って来ない、長男に「お礼の電話有った～？」と聞いても「無い」と言う

やっぱり和子は古い人間かも知れませんが、配達の不備も考慮して

お届け物が有ったらお礼を言うのは当然だと思うし・・・

その後、夫も・・・

「負けず嫌いのＳさんの嫉妬だな？もう気にしない方が良いよ～」と・・・

　　【起きたけど 寝るまでとくに 用もなし（シルバー川柳）】

負けず嫌い・・・-4

醜い・クワガタの争い

和子に取って他人様のお宅だから、幾ら家族ぐるみでお付き合いをして居ても

家庭の内情は分かりません。でも～団地の周りの方々が羨ましがる程のお友達でした。普通は其処までのお付き合いをして居たら引っ越しの時は

家族総出で手伝って呉れると誰でも思うのでは無いでしょうか？

馬鹿でお人よしの和子は子供は無理でも20数年家族ぐるみでお付き合いをし

夫婦で手伝って呉れるとばかり思って居ました。

所が北団地（公団）のKちゃんがT子を誘って呉れてT子だけは手伝って呉れたけど、

和子は正直がっかりしました。今度、新しく入居したマンションは左程遠く

離れた場所じゃ無いし～夫は、行き付けの理髪店の方が良いと判断し、

洋光台の今までの理髪店に行ったそうです。

理髪店から出てスーパーの前まで来たら、SさんとT子のご夫婦とバッタリ

逢ったそうです。未だ越して数ヶ月も経って居ませんが、「元居た団地の有る洋光台で20数年家族ぐるみでお付き合いをした仲なら・・・

『折角、来たんだから家に寄ってお茶でも飲んで行きなよぉ～』と

誘って呉れるのかと、思ったけど一言もその言葉は出て来なかったから、

俺の方から『偶には遊びに来てよ～』って誘ったらSさんから

『そんな豪邸に遊びに行けるか？』と言われた」と言って帰って来ました。

　　　　　　　　 

マンションに越して、2年ほど過ぎて長男は結婚し新所帯を持ちましたが、

和子はSさんにもT子にも「息子が結婚しました」と言う報告はしませんでした。

やはり長い間、お互いに合鍵を預けてご近所の皆さんから羨ましがられる様な

お付き合いをして来たのに・・・普通だったら当然の如く「息子が結婚しました」と

報告をし、又先方の息子さんも「結婚するのよ～」と聞き、双方共に喜び合う

友人で居たかったけど～引っ越しの時に、進んで手伝いにも来て呉れない・

偶々、夫がスーパーの前で逢っても『そんな豪邸に遊びに行けるか？』と言う・・・

これって新築の市営住宅に同時に入居し、同レベルの2家族、和子はこの団地で一代終わるんだ・・・と思い込んで居たし、SさんもT子も一代此処で和子達夫婦と

一緒に過ごすんだと思って居たと思うけど・・・突然、市の管理課から

「収入オーバーだからお部屋を引き渡して下さい」と言われたら・・・

どうする事も出来ない。恐らくSさんの負けず嫌いな性格の制で・・・

此処まで憎まれ口を叩くのか？と・・・　　続き・・・

【女子会と 言って出掛ける ディーケアー（シルバー川柳）】

負けず嫌い・・・-3

                       

結婚する前のＴ子とＳさんはお店のお嬢さんと卸問屋のお兄さん

だった2人が、いざ結婚をすると田舎育ちのＳさんは昔ながらの風習が

身について居るのかＴ子に取っては思い掛けない新婚生活で戸惑ったと思います。

双方共に子供も社会人に成って長男が結婚を考え始めた頃に横浜市の住宅管理課から

一通の手紙が届き「収入オーバーの為に市営住宅を引き払って下さい」と言う

通知でした。思い掛けない市からの通達に驚きを隠せませんでした。

和子は「私はお勉めを辞めて2人の息子も所帯から外して夫だけの収入に・・・」と

市の方にお願いしましたが、市の職員の方は「奥様がパートを辞めても構いませんよ～

息子さん2人にアパートを借りてお宅を出られても構いませんよ～でも～お宅には

其れだけの収入が有るのだから出て下さい」と言われ・・・

結局、今のマンションに・・・

このマンションが横浜の高級住宅地とも何も知らず、先ず第一条件として

通勤に便利な所、夫は植木、盆栽が好きだからベランダが広くて

駅に近い所を探したら偶々庭付きのマンションで条件ピッタリ・・・

卸問屋に勤めるＳさんは横浜の地理に詳しく和子のマンションは

横浜の高級住宅地と言うのを良くご存知で・・・

「此処のマンションに越します」と言った途端に負けず嫌いのＳさんは

牙を剝きだし・・・ご機嫌斜め・・・　　続き・・・

【二世帯を 建てたが息子に 嫁は来ぬ（シルバー川柳）】

負けず嫌い・・・-2

自分の留守中に、婚約者の彼女とお母様は彼のアパートに来た事で

折角の縁談を白紙にして、会社や知人、友人に招待状と迄は

言わずとも「俺は結婚するんだ！」と吹聴したした事に戸惑い、

偶々衣料品屋さんに荷物を届けに行くと、玄関にパンプスが揃えて

置かれたのを見て・・・

Ｓさん　　「エッ？今日Ｔ子何処かへ行って来たの？」

Ｔ子の母　「Ｔ子は今日お見合いに行って来たの」

Ｓさん　　「へ～其れでどうだった？？？」

Ｔ子の母　「どうだかね？」

Ｓさん　　「ね～Ｔ子お見合いの相手はどうだった～？」

Ｔ子　　　「ううん～　良く分からない～」

と言われ、彼は思わず・・・「俺と結婚しないか？？？」と・・・

彼女は見ず知らずの男性と有る人を介してお見合いはしたけど～

Ｓさんに「俺と結婚しないか～？」とプロポーズを受けて・・・

（Ｓさんなら高校時代か中学時代からの知り合いで一寸年は

離れ過ぎてるけど、ま～良いっか？）と言う感じで・・・

ご両親も「Ｓさんなら～」と言う事で彼女と縁談がとんとん拍子に決まり結婚したとか？

　　　

今迄は衣料品問屋に勤める彼と衣料品店のお嬢さんと言う関係で

「Ｓさん～・Ｔ子」と兄妹の様に親しい間柄でしたが、いざ

結婚して夫婦に成ると人生が「天と地」程ゴロッと変わり、田舎で育ったＳさんは亭主関白で・・・横浜の都会の衣料品屋さんの一人娘で育った彼女には思い掛けないハプニングが次から次へと・・・

今迄の優しかった兄妹的存在は微塵もない

でも～彼女も和子の様な甘ったれとは違うから・・・

些細な事で意見が食い違っても揉め事は起こさない、

その代わり10日でも15日でも必要以外の事は絶対に話さないと・・・（（＾▽＾笑） ）

今回は余り負けず嫌いはチト当て嵌まらなかったかも？（笑）　続く・・・

【改札を 通れずよく見りゃ 診察券（シルバー川柳）】

負けず嫌い・・・-1

                                

人間は誰でも「負けず嫌い」で「負けてもどうでも良いわ～」と

言う人は数える程しか居ないと思いますし・・・そう言う和子も

勝気な性格で・・・「勝気と負けず嫌い・・・」とはどう違うのかな？（笑）

有る衣料品問屋に勤めて居た男性Ｓさんは和子と同じ郷里で、和子が行儀見習いで

お手伝いさんに行った部落の近くの方でした。

双方共に同じ歳の男の子を持つママ友で、団地の中の公園で子供と

一緒に遊び、双方に合鍵を渡して家族ぐるみでお付き合いをして居ました。

彼の奥さんは衣料品屋さんの一人娘さんで（下に弟が2人）

彼は年中この衣料品屋さんに品物を届けて兄妹の様なお付き合いを・・・

彼と彼女は9歳、歳が離れて居て取っても仲良しだった様です。

                  

聞く所に依ると、彼は田舎の方とお見合いをして結納を交わし,

結婚の準備が整いつつ、有る日、彼がお仕事に行ってる間に

田舎から婚約者の彼女とお母様は彼のアパートに来たとか？仕事から帰って、

何と無くお部屋に異変を感じ、折角、結婚の日にちも決まり、会社の皆さんに

ご披露して「俺、OOに結婚するんだ」と言って居た矢先に破談に成ったとか？？？

此れも「負けず嫌い・・・」のする事？（（＾▽＾笑） ）　　　続き・・・

【三時間 待って病名 「加齢です」（シルバー川柳）】

自慢ばなし・・・

「自慢ばなしとは・・・自分が満足するだけで聞く方は不愉快？」

最近は日も伸びて4.30分を過ぎると明るく成るし～お天気の良い日は早朝散歩は

気持ちの良い物です。和子は暮に成ると夫から

「暗く、寒い中で倒れられても困るから・・・」と注意を受けて

12月の初めから3月末まで朝の主婦業を終えて9.00時過ぎから

散歩に行きます。早朝の仲間は、其々健康を維持する為の運動だから

雑談の長話しはしません。所が9.00過ぎから散歩に見える方は、殆ど犬の散歩と

お喋りを目的に来ます。

お喋りに来る方は殆んど自慢ばなし・・・

「現役の頃はOOの重役だったとか？東大を出てOOの顧問を遣ってて今でも自転車で朝、3.00時から江の島まで毎日行ってる」とか？

其れは自慢ばなしじゃ無く、事実かも知れない？ですが、還暦を過ぎて現役を

十数年むかしに退職して、今此処に散歩に来てる。

何処にでも居るオジサンやオバサンとちっとも変わらない？

確かに現役の頃はエリートコースを歩み、金銭的にも余裕が有って

絶好調だったかも知れませんが、此処で「現役の頃はOOの重役だったとか？

東大を出てOOの顧問を遣ってて今でも自転車で朝、3.00から江の島まで

毎日行ってる」と聞いた所で、お零れが有る訳もなし、今現在はタダの高齢者の

年金暮らしのお爺ちゃんに過ぎない、他人の自慢ばなしを聞くのって

聞き苦しいですよね？（笑）

　　　　　　　　　　 

パソコンで有るサイトのミニメール欄に「横浜のO区の56歳の男性からメールで

世間話は如何ですか？とメールを頂きました。

和子は「単なる気候の挨拶程度の通り一辺のメールじゃ無くお互いに心を開いて

語り合える様なお友達が居れば楽しいなぁ？」と思い

彼と3ヶ月ばかりメール友達に成りました。やっぱり彼も自慢ばなしが好きで

来るメールは殆んど自慢ばなしでした。

此処にきて見ず知らずのメル友の自慢ばなしを聞いても何の価値も無いと思い

昨年の暮にお別れのメールを送りました。

すると返って来たメールに「おしんの時代のあなたとはお話しが合いませんね？

有難うございました」と・・・ま～失礼な？？？ヽ(`Д´)ﾉﾌﾟﾝﾌﾟﾝ

でも～自分からお断りしたのだから・・・と思い忘れて居ました。

するときのう彼から・・・「お久しぶりです。お元気ですか？」と

メールが・・・

「おしんの時代のあなたとはお話しが合いませんね？有難うございました」と

言うメールを頂きコチンと来た事を思い出し・・・そのまま削除しようかと

思ったけど・・・

「おしんの時代のあなたとはお話しが合いませんね？有難うございました」とだけ

書いて返信・・・彼は何と思ったでしょうね？（（＾▽＾笑） ）

【味のない 煮物も嫁の　おもいやり（シルバー川柳）】