【特別篇】
植えっぱなしで来年も咲かせる!
厳しかった夏の気分をリセットするために、高く澄んだ秋空に映える
草花を咲かせませんか。爽やかに吹き渡る風に揺れるシュウメイギクや
ナデシコ。しっとりした風情が日本の秋を実感させてくれます。
どれも来年も咲いてくれる多年草です。
★秋に咲く多年草★
🧿 秋風に揺れるかわいらしい花々
暑さ厳しかった夏が去り、空気が澄んで爽やかな風が吹き渡ると、
ホッとした気分になりますね。冬の寒さが訪れるまで、庭やベランダで
心地よい秋の風情を楽しみたいものです。 秋を代表する草花といえば
ハギやススキ、クズやカワラナデシコ、オミナエシ、フジバカマ、キキョウと
いう「秋の七草」。地味なものが多いな~と思っていませんか?
そんなことはありません。秋に咲く草花はとてもバラエティに富んでいます。
秋風にやわらかく揺れたり、足元をかわいらしく彩ったり、意外なほど
華やかなガーデニングも楽しめます。多くは植えっぱなしで来年も
咲いてくれる多年草です。日本原産で気候に適したものが多く、育てやすい
丈夫な草花を見ていきましょう
🧿 秋の風情が楽しめる丈夫な多年草8選
🏵️ 儚げでも丈夫な自生のダイアンサス
【カワラナデシコ】
開花期:7~10月
草丈:30~60㎝
東アジア原産で、本州より西の日当たりがよい草原や河原に自生します。
近年は学名のダイアンサスと呼ばれることが多いナデシコの仲間。
その中では草丈が高く、深く切れ込んだ糸状の花弁が華奢な印象ですが、
日本の気候に適して丈夫です。秋の七草に数えられ、江戸時代から盛んに
栽培された古典園芸植物。
🏵️ 風に揺れる長い花穂が秋を謳う
【サラシナショウマ(キミキフガ)】
開花期:8~10月
草丈;50~130㎝
日本各地の山間部で落葉樹の林床や草地に分布します。茹でた若芽を
水にさらして食べたことが和名の由来。近年は欧米で品種改良された
園芸品種が多く出回り、学名のキミキフガで呼ばれることも。
20㎝以上にもなる長い花穂には香りがあり、存在感を発揮します。
🏵️ 鉢植えやグラウンドカバーにもぴったり
【リンドウ(ゲンチアナ)】
開花期:9~11月
草丈:15~80㎝
すがすがしい青紫色の花が秋の気配によく似合います。本州以西の
山野などに自生し、根茎は生薬としても利用されてきました。多くは
コンパクトな草丈の鉢植えか、草丈高い切り花で流通。日陰にも耐えますが、
日が当たらないと花が開かないので植えつけ場所や置き場に気をつけましょう。
🏵️ バリエーション豊富な園芸品種が楽しめる
【ダイモンジソウ】
開花期:9~11月
草丈:10~20㎝
日本や中国東北部の山地で湿った岩場などに自生。
日陰のグラウンドカバーとして知られるユキノシタの仲間です。
漢字の「大」の字に似た花弁のつき方が特徴的で、名前の由来に
なっていますが、品種改良が進んで花形や花色もバリエーションに
富んだ品種が楽しめます。
🏵️ 初夏から晩秋まで咲き続ける
【オミナエシ】
開花期:6~10月
草丈:80~120㎝
最近は夏の暑さに強い多年草として注目されていますが、本来は
「秋の七草」に数えられる多年草。日本原産種です。日当たりのよい場所では
茎がしっかりして黄色の小花を群れ咲かせ、花後も萼片が残って
長く楽しめます。花壇の後方に群生させると、すっきりした背景となります。
🏵️ 日本だけに自生するユニークな花
【ホトトギス】
開花期:8~9月
草丈:30~80㎝
日本の太平洋側の湿った斜面などに自生しています。弓なりに伸びた
茎の葉のつけ根に1輪ずつ花を咲かせるスタイルも独特なら、
無数の斑点がある花弁や花のつくりもユニーク。強光で葉焼けするため
半日陰が適し、草盆栽などにもよく利用される風情ある花です。
🏵️ 人気の蝶アサギマダラを呼び寄せる
【フジバカマ(ユーパトリウム)】
開花期:8~10月
草丈:50~120㎝
東アジア原産で日本では本州以西に自生。湿り気のある草原や林の中に咲き、
地下茎でよくふえます。近年は多彩な園芸品種が学名のユーパトリウムで流通。
秋には北海道から九州などへ「渡る」蝶として知られるアサギマダラが
好むことから、蝶を呼ぶために植える方も多いです。
🏵️ ふわりと風に揺れる優美な花
【シュウメイギク】
開花期:8~11月
草丈:40~120㎝
原産地は中国で京都の貴船で野生化したキブネギクの仲間です。
ピンクや白の花弁に見える萼片が愛らしく目を引く花で、長く伸びた
茎先に揺れる姿に人気があります。冬でも葉が枯れずに残る多年草で、
太い根がよく伸びて大株になるため、鉢植えは植え替えが必要です。
🧿 バラエティーに富む秋の花の魅力に触れたい
温暖化の影響で秋は足早に過ぎますし、すぐにパンジーやビオラ、
球根の植えつけ時期になってしまいます。でも、この時期を彩る草花は
意外なほどバラエティー豊か! せっかく季節に咲く花を楽しまないのは
もったいないと思いませんか。
夏の暑さで傷んだ植物は早めに片づけて、秋のガーデニングモードに
入りましょう。一度植えつけたら、厳しい暑さを乗り越えて来年も
咲いてくれる花々です。
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