和子のこぼれ話-64〜和子の日常生活―16

人間関係は難しく、又女性同士の職場は特に難しい。山口さんは、そんな
人間関係の煩わしさから逃れるかの様に、何時も昼休み食事の後は
物置き部屋で2人でお昼寝をしたり、雑残をして過ごしました。
聞く所に依ると、ご主人は何年か前に亡くなり、未亡人で2人の息子を
大学に入れて、又彼女の両親が残して呉れた財産で北海道にアパートを建てて
家賃を生活に当てて居たとか?


有る日お昼寝の時に「秋ちゃん、家の剛士(長男)に誰か良い人
居ないかしらね?」って和子は何とは無しに、夫の姪っ子が丁度年頃だから
「家の正子ちゃん貰って呉れる?」って言うと、(待ってました!!)の如く
「その正子ちゃんって大学出てる?」って言うから・・・「高卒だよ〜」と
言うと・・・「じゃ〜駄目だ〜やっぱり剛士は大学出てるからお嫁さんも
大学出じゃなくっちゃ〜?」その一言で剛士君の縁談の話しは
終わっちゃったけど・・・その時和子はこの人、随分お高く止まってるなあ?
和子は男性は大学出でも女性は高卒で一段下がって夫を立てて日々過ごせば
旨く行く良いカップルだと思って居た。負け惜しみかも知れないけど、
大学出の女性は気位が高くって旨く行く筈が無いと・・・
最も正子ちゃんを貰って呉れ無くても義理兄ちゃんに頼まれた訳じゃないし・・・