和子のこぼれ話-18〜兄ちゃんの思い出-2〜

兄ちゃんは父と野瀬の実家の山で炭焼きをし、父のお気に入りの息子でした。
又長男とは正反対で長男は商売がしたくって和子の子供の頃は製材所を建てて
細々ながら商売をして居ました。父は取っても生真面目な人でコツコツ型で
長男のする商売は好まず、良く親子喧嘩を・・・そんな兄を見て育った
兄ちゃんは、きっと「俺は親父に好かれよう」と思ったのかも???


良く萱原の学校の前で映画を上映されると、兄ちゃんはさっさと食事を済ませ
お風呂に入ってポマードを付けてオメカシを始めると、和子は「兄ちゃん
かーこも連れて行って〜?」っておねだりをすると「駄目〜来るなよ〜?」
って怒る。でも〜和子は兄ちゃんが出掛ける前から自転車に跨って
動かない。「早〜降り〜」って怒るけど降りない。
「かーこも行くう〜〜〜?」って「しょがないあ?」って言いながら
連れて行って呉れる。行くとお菓子を買って呉れたり〜ジュースを買って
呉れたり〜〜〜怒って居た兄ちゃんもすっかり優しいお兄ちゃんに・・・