【特別篇】
ポインセチアを長く美しく楽しむ、お手入れのポイント
冬の室内を明るく彩るシクラメンとポインセチア。お客さんを迎えることも
多い時期に、切り花より長く楽しめる鉢花はコスパもよくて重宝です。
贈り物としていただくこともあるかもしれません。季節が終わったら
おしまい、ではなくて、せっかくなら長く美しく楽しめるように、
お手入れのコツをチェックしておきましょう。
★寒さに強いキク科の花★
シクラメンは室内と戸外を使い分けて
シクラメンは花びらが上部に反り返り、まるでかがり火のように見える
ユニークなフォルム。鮮やかな緑の葉の上にふんわり群れ咲く花が
エレガントで、冬のお部屋が華やぎます。
大輪・中輪・小輪の3タイプがあって、価格帯も500〜6000円と
幅広いものです。ミニシクラメンと呼ばれる500円ほどの小輪タイプ
(草丈15㎝ほど)では、寒さに強く冬も地植えできるガーデン
シクラメンも人気。 ビオラなどと寄せ植えして庭やベランダで楽しめます。
室内で楽しむタイプとは耐寒性が違うので、お店で確認してから
購入しましょう。
日当たりよく、暖房にご用心!
室内で楽しむタイプのシクラメンは、ガーデンシクラメンに比べて寒さに
弱いとはいえ、冬の花なので8~15℃の温度が適します。
暖房の入った部屋は暑すぎてNG! 日当たりのよい廊下や玄関、日中は
ベランダなどで風通しよく育てると、引きしまった株姿を保てます。
夜に温度が5℃を下回るときや北風が強く吹くときなどは、室内に
取り込んだり段ボール箱をかぶせて保温しましょう。
水やりは、鉢植えの表土が乾いたら、鉢底から水が流れ出るまでたっぷりと。
できるだけ暖かい日の午前中に水やりします。年が明けたら、液体肥料を
規定倍率で施します。 花が落ちたあとはタネを結び、花茎がクルクルと
ネジのように巻いて地表にタネを下ろします。その姿がとても
おもしろいのですが、タネをつけておくと次の花が咲きにくいので、
花びらが落ちたら花茎を株元から折り取りましょう。
夏越しにも挑戦してみよう!
シクラメンは晩秋から園芸店に出回り始め、4月ごろまで花が咲き
続けるので、コスパも抜群。さらに上手に夏越しできれば、何年も繰り返し
咲いてくれるのは、意外に知られていません。
開花期が過ぎても鉢植えには水やりを続け、日によく当ててください。
それでも夏までに葉が2~3枚しか残らなければ、梅雨ごろから水やりを
止め、雨のかからない風通しよい日陰で夏越しさせます。
涼しくなった10月ごろに水やりを再開すると、新しい芽が伸び始めます。
夏まで多くの葉が残っていたら、そのまま水やりを続けます。西日の
当たらない半日陰に場所を移し、風通しよく夏越しすると、晩秋に蕾が出て
きます。1年目より花数は減るかもしれませんが、ナチュラルな株姿で楽しめます。
赤と緑のコントラストが鮮やかで、クリスマスのデコレーションに
ぴったりのポインセチア。赤く色づくのは「苞(ほう)」と呼ばれる部分で、
その中心に黄色い丸い花があります。苞は花びらではないので散らずに、
美しい色合いが長く楽しめるのが特長です。
近年はピンクやイエロー(ゴールド)、縁取りや模様の入る斑入りなど、
バリエーションがとても豊富に! クリスマスだけでなく、年末年始や
春まで室内を明るく彩ります。
ポインセチアの原産地はメキシコの山間部。寒さや湿度が苦手です。
日当たりのよい窓辺などで、気温10℃以上を保ちましょう。乾燥には
強いので、鉢植えの表土が乾いてから1~2日おいて水やりするので大丈夫。
間隔をあけて、水はたっぷり与えます。土が湿っているのに
しおれていたら、それは寒さによるものです。暖かい場所に移動してください。
窓辺や玄関は夜に冷え込むので、カーテンの内側や部屋の中央に置きます。
草花のように見えるポインセチアですが、
沖縄あたりでは樹高数メートルに育つ常緑低木。5~9月は戸外の
日当たりよい場所で育てて2年目も楽しんでみませんか。3~5月に根鉢を
少しくずして、一回り大きな鉢に植え替え、苞が色づいていた部分の枝を
切り戻します。 9~11月には夕方から翌朝まで段ボール箱をかぶせて、
日長が短くなったと感じさせると、花芽がついて苞がまた色づきます。
樹形が少し歪んでしまっても、新しい苗やコニファー(針葉樹)などと
組み合わせて、クリスマスデコレーションをつくってもよいでしょう。
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