🏕️「風鈴寺」こと正寿院
涼やかな風鈴、50年に一度の秘仏御開帳、水族館…
京都の神社に一斉に登場した「茅の輪」。「夏越の祓(はらえ)」と水無月で、
7月からの心身は整いましたか?すでに35℃を超えた日もある猛暑の京都。
祇園祭で夏本番ですが、目にも耳にも涼やかな納涼スポットです。
🧿 50年に一度の秘仏御開帳中!
源氏物語の舞台から山間の「風鈴寺」へ
梅雨入りしてから京の街は、30℃を超える真夏日も多く、ゲリラ豪雨も。
それでも、「しつらえ替え」で夏仕様のらくたび京町家では、風を通す
簾戸越しに見える苔庭が目にも涼やかです。朝のお掃除で玄関前の路地に
打ち水をすると、乾くのが早いこと! アスファルトに覆われた碁盤の目の
通りを歩いているうちに生卵も温泉卵になっている? と思うほど
ゆだるような毎日です。 三方を山に囲まれた盆地の京都では、蒸し暑い夏を
過ごすための工夫が多く受け継がれてきました。暑さをしのぐのに
おすすめの場所、見た目はもちろん澄んだ音色も涼やかな
「風鈴」スポットを、まず見て行きましょう。風鈴の音色は
「厄除け」の意味を持ちますので、
夏バテ防止のためにも、「夏越の祓」の後は風鈴で
心身を整えてはいかがでしょう。
近年の話題は、ペンギン50羽の個性や関係性を、3分くらいでなんとなく
分かって、1時間くらい見ていられる「京都ペンギン相関図」。
親子関係だけでなく、離縁、復縁、恋の駆け引き中まで、全ペンギンと
飼育スタッフとの関係が写真と名前付きでユーモアたっぷりに
紹介されています。ペンギンたちをより身近にいとおしく感じられる、
ドラマのように楽しい相関図ですのでお見逃しなく。
360度のパノラマ水槽「GURURI」を中心に約30種5000匹のクラゲを
展示する「クラゲワンダー」も人気。透き通るクラゲが水の中を
ゆらりゆらりと泳ぐ姿がなんとも涼やか。夏の終わりに海で出くわすよりも、
断然こちらがおすすめできます。
2階のテラスでは「くらげと傘と風鈴と」が開催中(9月30日まで)。
クラゲを模した手作り風鈴とクラゲを描いた京和傘を通し、クラゲの多彩な
魅力を伝える趣向で、今年で5回目を迎える夏の風物詩です。
「ミズクラゲ」など24種のクラゲを再現した「クラゲ風鈴」は約170個。
クラゲを知り尽くした飼育スタッフの監修の下、新潟の工房が色や形、
柄などクラゲの特徴を繊細に表現したガラスアートです。スタッフや
来館者による“クラゲ川柳”もお楽しみ。 西陣にのれんを掲げる京和傘の
老舗「日吉屋」が手がける「クラゲ京和傘」もお目見えしています。
こちらは飼育するクラゲのうち18種を墨彩画で描き、水中をゆらりと泳ぐ
クラゲを表現。午後6時以降はライトアップも。昼間とは異なる幻想的な
雰囲気が楽しめますよ。
🏕️ 京都水族館で展示中の「クラゲ京和傘」
🧿 岡崎と嵐山で風鈴と水のパワーに触れる
岡崎にある平安神宮(地下鉄東西線「東山」駅から徒歩10分)でも
「七夕風鈴まつり」が開催中(8月31日まで)です。
朱塗りの回廊(重要文化財)と東神苑の栖鳳池に架かる泰平閣(橋殿)に
それぞれ約1000個の風鈴がつり下げられています。古来、
魔よけや邪気よけのご利益があるという風鈴の音色。その風鈴に
思いをつづった短冊を付けて願いを託します。
嵐山では、阪急嵐山線「松尾大社」駅からすぐの松尾大社(西京区)でも
「風鈴祈願」を実施中(9月7日まで)です。手水舎の周囲に
800個のガラス風鈴が飾られ、風がふわりと吹けば、一斉に涼やかな
音色を奏でます。 こちらでは、梅雨明けの蝉(せみ)しぐれとの共演にも
風情があります。短冊に願いをしたため、風鈴の音に願いを託したら、
涼感を得られるパワースポットをもう少し巡ってみましょう。
ご本殿右手の廊下をくぐった先には、延命長寿のご利益を授けてくれる
霊水「よみがえりの水」として名高い「亀の井」が。この水を加えると
お酒が腐らないといわれることから酒造業者からも厚く信仰されています。
亀の井からさらに境内を奥へと進むと、神様が宿るという松尾山から
一筋の滝が流れ、滝の前に滝御前社という名の末社がたたずみます。
その昔、首に3つ、背に7つの星を持ち、尾には緑と金色の毛を持った
亀が現れたことから、第44代元正天皇はこれを吉と捉え、「和銅」から
「霊亀」に改元されたといいます。日々の穢(けが)れもモヤモヤも
流してくれそうな神秘の滝と対峙して、暑気払いを
してみてはいかがでしょうか。
🏕️水辺で憩う鳥たちの姿もいっときの涼を運んでくれる
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