散歩の達人おすすめ鎌倉のアジサイ名所10選―1

  

一度は行きたい超人気スポットから穴場まで

   

🧿 初夏はアジサイのプロムナードとなる

                      「亀ヶ谷(かめがやつ)坂切通

      

鎌倉街道沿いに立つ長寿寺の脇から扇ヶ谷(おうぎがやつ)に至る古道で、

外部から鎌倉への入り口として整備された鎌倉七口の一つ。

建長寺にいた亀がこの坂を登ったが、急坂のため引き返したという話が伝わる。

現在、道は舗装され歩きやすくなったが、両側には崖が迫り往時の姿をとどめている。

長寿寺脇の道を少し登ったところの崖に、ヤマアジサイやウズアジサイなどが

咲いている。この道は車両通行止めになっており、人通りも少ないので

のんびり歩きながらアジサイを愛でることができる。

亀ヶ谷坂切通し(かめがやつざかきりどおし)

                             住所:神奈川県鎌倉市山ノ内~扇ガ谷3丁目

🧿 海を望む石段の参道に復活したアジサイが咲く

                                                                 「成就院

   

       

弘法大師護摩修行を行ったという地に、承久元年(1219)に鎌倉幕府

3代執権・北条泰時が創建。かつては鎌倉を代表するアジサイ

名所だったが、2019年の創建800年に合わせて参道の改修工事が

計画され、2016年頃から300株近くあったアジサイ東日本大震災

被災地・宮城県南三陸町へ寄贈した。

参道改修後は再びアジサイが植えられたほか、崖地には宮城県県花である

ハギが植えられ、新しい花景色を見られるようになった。

成就院(じょうじゅいん) 住所:神奈川県鎌倉市極楽寺1-1-5

営業時間:8:00〜17:00(11〜3月は〜16:30)/定休日:無

🧿 源氏の伝説が残る山頂が花の散歩道となる

                                                         「源氏山公園」

   

         

後三年の役(1083~1087年)で八幡太郎義家が奥羽に向かう際、

この山上に白旗を立てて戦勝を祈願したといわれ、源氏山とか白旗山と

呼ばれるようになったという。 サクラや紅葉が美しい公園として

知られるが、初夏には源頼朝像の近くや化粧坂(けわいざか)、

こもれび広場など随所でアジサイを見ることができる。

源氏山公園(げんじやまこうえん)住所:神奈川県鎌倉市扇ガ谷4-649-1

営業時間:入園自由/定休日:無

🧿 庭や建物とともに花景色の風情を楽しむ

                                                           「海蔵寺

   

       

扇ガ谷の最奥にある古刹。初春のウメをはじめ、春のカイドウ、夏の

ノウゼンカズラ、初秋のハギなど、四季を通じて花が絶えることがない

「花の寺」。 アジサイは境内随所に植えられているが、ガクアジサイ

ヤマアジサイなどが中心で、規模を楽しむというより、庭や門、鐘楼、

お堂などとともに古刹ならではの風情を楽しむ花景色といえる。

門前には鎌倉十井(じっせい)に数えられる底脱ノ井(そこぬけのい)があり、このかたわらでもガクアジサイが咲いている。

海蔵寺(かいぞうじ) 住所:神奈川県鎌倉市扇ガ谷4-18-8

営業時間:9:30〜16:00/定休日:無

🧿 特別拝観ではアジサイが咲く庭園を散策できる

                                                               「長寿寺」

   

      

         

建武3年(1336)に足利尊氏(あしかがたかうじ)が創建。普段は境内に

入ることができないが、春と秋には特別拝観日が設けられ、

書院や小方丈などが公開され、緋毛氈(ひもうせん)が敷かれた部屋から

枯山水の庭園を眺めることができる。観音堂の裏手から階段を上ると、

やぐらと呼ばれる洞穴の中に足利尊氏の遺髪をおさめたという石塔が

あるので、ぜひ手を合わせていこう。 境内のいたるところにアジサイ

植栽されているが、裏庭にはあじさいの小径と名付けられた散策路があり、

庭園や竹林と一体となった風情のある景観を見ることができる。

長寿寺(ちょうじゅじ) 住所:神奈川県鎌倉市山ノ内1503

営業時間:10:00~15:00/定休日:春と秋の特別拝観のみ公開(雨天時は非公開)

🧿 石段の参道と鐘楼門をアジサイが彩る「浄智寺

   

         

鎌倉五山第四位の格式をもつ寺。鎌倉幕府5代執権北条時頼の三男である

北条宗政の菩提を弔うために弘安4年(1281)頃に創建された。

かつては中国からの渡来僧が多かったため、鐘楼門や本堂などに

中国様式がうかがえる。 アジサイが咲くのは木立に包まれて苔むした

石段の参道脇や本堂前あたり。境内全体で約150株あり、ヤマアジサイ

ガクアジサイなどの古来種が多く、風情のある参道と一体となった景観は

見る者を魅了する。

浄智寺(じょうちじ) 住所:神奈川県鎌倉市山ノ内1402

営業時間:9:00~16:30/定休日:無

🧿 別名‟あじさい寺”。ヒメアジサイが境内を

                                          青色に染める「明月院

   

         

鎌倉でアジサイといえば、真っ先に名があがるのがココ。境内に植えられた

アジサイは約2500株あり、その多くが日本古来のヒメアジサイ

明月院ブルーと称される花が咲くと、境内は青色に染まる。

もっとも花が多いのが総門から中門まで一直線に延びる石段の参道両側。

あじさい寺」の異名にふさわしい見事な導入部になっている。開山堂前に

鎮座する花想い地蔵が抱える鉢にもアジサイが添えられ、

映えスポットになっている。

明月院(めいげついん) 住所:神奈川県鎌倉市山ノ内189

営業時間:9:00〜16:00(6月は8:30〜17:00)/定休日:無

🧿 静寂の中、寺と花の風情を楽しめる「東慶寺

   

         

女性から離縁をできなかった江戸時代に、この寺に駆け込めば

離縁できたことから「縁切り寺」と呼ばれる。まずは、茅葺き屋根

山門前の石段脇でアジサイに迎えられる。 鐘楼周辺、石畳の参道脇、

本堂周辺など、境内でも随所でアジサイが咲き、庭園やお堂と一体となった

風情のある花景色を見せてくれる。現在、境内では自然の豊かさを

取り戻すため大地の再生を進めているので、今後のアジサイの景観も

一層趣深いものになるだろう。

東慶寺(とうけいじ) 住所:神奈川県鎌倉市山之内1367営業時間:9:00~16:00

🧿 江ノ電アジサイのコラボが美しき「御霊神社」

   

         

後三年の役(1083~1087)に活躍した鎌倉権五郎景正を祀る神社で、

「権五郎神社」とも呼ばれる。普段は静かな境内だが、アジサイの時季は

参拝者が増える。 社殿の周辺にアジサイが咲くが、12基の庚申塔

見守るように咲くアジサイは、花の数は少ないが風情がある。そして、

ここでぜひ見てもらいたいのが、神社のすぐ前を走る江ノ電アジサイ

一体となった絶景だ。

御霊神社(ごりょうじんじゃ) 住所:神奈川県鎌倉市坂ノ下4-9営業時間:境内自由

🧿 原種のアジサイが多く楽しめるツウな「光則寺」

   

      

         

日蓮聖人が佐渡へ流された際に弟子の日朗上人が幽閉されていた寺で、

境内の裏山には土牢が残っている。鎌倉一の大樹といわれる本堂前の

カイドウが有名だが、日本古来のアジサイの原種が多いことは

あまり知られていないようだ。 光則寺で栽培されるアジサイ

400種類を超すというから驚き。多くは鉢植えで栽培され、花が咲くと

境内に展示される。品種や自生地などを書いたラベルを掲げているので

鑑賞の助けになる。

光則寺(こうそくじ)住所:神奈川県鎌倉市長谷3-9-7

営業時間:8:00〜17:00/定休日:無

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