《和子は又々こんな記事を見た~》
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「パーキンソン病」の80代母親を介護した娘の本音
🧿 パーキンソン病とはどんな病気?
A子さんの近所に住む母親(80代)が進行性の神経変性疾患である
パーキンソン病と診断されたのは、今から5年ほど前。以来、
夫(A子さんの父親)が介護しながら、自宅で生活していました。
A子さんは私の知人で、母親は私の患者さんではありませんが、折に触れて
パーキンソン病の母親についての悩みをA子さんから聞いていました。
パーキンソン病は、やる気などを引き起こす神経伝達物質の1つ、
ドーパミンが減ることで生じる病気で、国の定める指定難病になっています。
手足が震える、動作が鈍くなる、筋肉がこわばる、体のバランスが
取りにくくなるといった運動症状に加え、抑うつや不安、幻覚、妄想などの
精神症状も見られます。高齢になるほど発病率が上がりますが、進行は
ゆっくりで年単位で悪化する病気です。
「母親が書いた問診表の名前を見た医師から、
『お母さんはパーキンソン病かもしれない』と言われ、それで専門病院を
探して、確定診断にいたりました」(A子さん)
🧿 パーキンソン病を診る診療科は
問診でパーキンソン病が疑われたら、医師が患者さんの手足を動かして
反射や筋肉の状態を調べます(これを神経学的診察といいます)。さらに
MRIなどの画像診断や、血液検査、尿検査なども行います。これらの
検査はほかの病気と鑑別診断するためにも必要です。
そして、検査の結果を厚生労働省が作成した診断基準と照らし合わせ、
基準を満たしていれば、パーキンソン病と診断されます。
脳の神経伝達物質の異常で生じるパーキンソン病は、症状の表れ方にも
個人差があります。A子さんの母親は小字症が診断のきっかけになりましたが、
ほかにも表のような症状が特徴として挙げられます
(※外部配信先では表を閲覧できない場合があります。その際は
東洋経済オンライン内でお読みください)。
「不調が続いて、だんだんとひどくなっている」という場合は、加齢以外の
原因である可能性もあるため、医療機関に相談してみるといいかもしれません。
今のところパーキンソン病を完治させる治療法はありません。そこで、
できるだ進行を遅らせる治療が中心となり、症状の程度によって適切な
薬や手術を選択することになります。
ドーパミンに似た作用をもつ薬などいくつか作用が違うものが使われています。
また、飲み薬だけでなく、貼り薬や注射薬など、剤形もさまざまです。
🧿 カギは「自分に合う薬が見つかるか」
肝心なのは、自分に合う薬が見つかるまでの過程です。
薬を開始したら、誰もがすぐに効果が表れるというわけではないのが
悩ましいところでもあります。ただ、すぐには効かなくても、薬の調整を
繰り返すなかで効果が出ることもあります。
そのため、効果が出ないからといってすぐにあきらめず、症状と効果を
主治医にしっかりと伝えながら、自分に合った薬のバランスを
調整していくことが大切です。
A子さんの母親の場合、薬が合わずに症状が改善しない期間が
1年近く続き、悩んだ揚げ句、主治医を変える決断をしました。
前述したように、パーキンソン病は長い時間をかけて少しずつ進行する病気、
つまりずっと付き合っていかなければならない病気です。
それは主治医とも長く付き合っていくという意味でもあります。
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