“犯罪級の仕打ち”で友情に亀裂…
新婚女性が仰天したご祝儀袋の「驚きの中身」
3000円の焼き菓子とメッセージカードだけ送り付け・・・
私は付き合って5年になる宏太と、この10月に都心のレストランで
結婚式を挙げたばかりです。幼稚園から大学まで一貫教育の女子校出身の
私には、19年という人生の半分以上を共にした同級生の友人が8人います。
当然、全員を結婚式に招待しました。
しかし、自分の結婚式をめぐる“事件”を通じて、この中の2人とは
距離を置く形になりました。思いかけず、彼女たちのダークな一面を
垣間見てしまったからです。1人は欠席の通知をよこした綾香です。
綾香は学生時代から旧ジャニーズの“推し活”に夢中で、グループの中では
浮いた存在でした。グループに入ったのも、もともとはリーダー格の優里と
綾香の家がご近所で、ママ同士の仲が良かったからです。
2024年にはグループの4人の結婚式が集中し、招待される側としては
経済的な負担の多い年になりました。しかし、私は仕事を調整して
他の2人の結婚式に出席し、それぞれ5万円ずつご祝儀も包みました。
残りの1人はクリスマスウェディングです。
綾香は私とは考え方が違ったのでしょう。6月に都心に新しくできた
外資系ホテルで行われた星奈の結婚式と、交通費や宿泊費付きの優里の
軽井沢でのリゾートウエディングには出席しながら、私の結婚式は早々と
欠席の通知を送ってきました。 よくあるレストランウェディングなど
行く価値なしと判断されたのだと思います。
綾香からは有名ブーランジェリーの3000円の焼き菓子セットと
メッセージカードが届いたきりでした。
しかし、綾香の欠席など今思えば取るに足らないものでした。結婚式では
もっとたちの悪い事件が待ち受けていたのです。
ご祝儀袋には五万円と書かれていたが中身は空
結婚式の受け付けは、宏太は親友の将人君に、私は8人の中でも
一番仲のいい星奈に頼みました。6月の星奈の結婚式では私が受付を
務めたこともあり、星奈は快く受けてくれました。
そして、結婚式の当日。二次会から戻ったホテルで宏太と祝儀袋の中身を
確認したところ、1つ、空の祝儀袋が見つかったのです。
それは舞からのものでした。 念のため、祝儀袋の入ったボストンバッグの
中をもう一度確かめ、レストランに電話して式の最中バッグを保管していた
金庫も調べてもらいました。しかし、現金は見つかりません。
内袋にはしっかり「五万円」と書いてあり、恐らくは舞がうっかり入れ忘れた
のではないかというのが、宏太と私が出した結論でした。
美人で明るくノリのいい舞のことは宏太も気に入っているらしく、
「そのうち『ごめん! 中身入れ忘れちゃった』って言ってくるんじゃないの」と
楽観的でしたが、私はどうも落ち着かない気分でした。
しかし、受付の将人君や星奈に尋ねるのは、2人のことを疑っているようで
気が引けます。 両親にも報告はしましたが、おっとりした母が
「真由から舞ちゃんに『入れ忘れてない?』って聞くのは止めておいた方が
いいと思う。仮にそうだったとしても悪気があったわけではないし、
忙しい中を結婚式に出てくれたんだし」と言うと、父も「そんなことで
友情にひびが入ったりしたら大変だろう? 5万円くらいなら、うちが
立て替えてあげるから」と同調したため、それ以上は話を続けることが
できませんでした。
しかし、結婚式から半月が過ぎて新婚旅行から戻った後も舞からは何の
連絡もありません。それもあって、新婚旅行のお土産を渡しがてら星奈と
ランチをした際に、思わず空の祝儀袋の話をしてしまったのです。
友人の前科の数々
星奈は思い当たるフシがあったようでした。そして、私が誰とも
言っていないうちに「それ、舞だよね?」と確認してきたのです。
これには驚きました。 聞けば、星奈の結婚式の時も舞の祝儀袋は空だった
そうです。「でも、受付をしてくれた真由にそんなこと言ったら、
私が真由のことを疑ってるみたいじゃない。だから言えなかった」と
打ち明けられました。 「これ、ヤバくない? 優里にも聞いてみるよ」
星奈はすぐに同じ6月に軽井沢で挙式した優里にも連絡を入れました。
優里も身に覚えがあったらしく、その日のうちに早速、舞に問い質したようです。
そして、証拠を突き付けられた舞は、故意に空の祝儀袋を渡していたことを
認めたのでした。社交的で広い人脈を持つ舞は結婚式に招待されることも
多かったらしく、「いちいちご祝儀を包んでいたらやっていられない」と、
途中から空の祝儀袋を渡すようになったと話したといいます。
とはいえ、結婚式に出席していた舞は、いつもばっちりメイクでドレスは
ハイブランドの最新コレクション。花嫁よりも目立つような装いでした。
とてもご祝儀が払えない経済状態とは思えません。
「もらう側はご祝儀袋が空だったなんて言いづらいから、あえてそこを
狙ってたってことだよね」 「それって犯罪じゃないの?」
「もともと舞って自己中だし」 「っていうか、非常識すぎるでしょ」
「だけど全然悪いと思ってないよ、あのふてぶてしい態度!」
舞の“悪事”が発覚した直後、舞を削除したグループチャットでは厳しい言葉が
飛び交いました。 でも、舞との共通の知人によると、舞は私たちから
ハブられても全くこたえていないようです。結婚式には相変わらず
空の祝儀袋を持っていっているのかもしれません。
幼稚園から四半世紀近く付き合ってきて、そんな舞の本性を見抜けなかった
自分が情けないです。
♾️♾️♾️ おわり ♾️♾️♾️
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