夫が絶句した…37歳専業主婦がー2・・・

       

37歳で「フリーライター」デビューした専業主婦が、

     その後周囲から「白い目」でみられるに至った

働き方の多様化が進む昨今、その波は専業主婦の間でも広がりをみせている。

これまで扶養控除枠で働くにはパートタイマーが主流であったが、

現在はフリーランスを選択する専業主婦が増えているという。

その理由は、自分でスケジュールの管理ができることや、自宅で仕事が

できるなど、家族の間で急な頼まれごとをされても臨機応変に対応できる

ことに魅力を感じているということだが、そこには思わぬ

落とし穴も待ち受けているようだ。

都内在住のリナさん(仮名、38歳)もコロナ禍のなかで、未経験から

フリーライターになった専業主婦だ。フリーランスSNS活動に没頭する

あまり夫と対立。『これならパートに出てもらった方がマシ』と夫に怒鳴られた

リナさんだったが…。

友人には距離を取られ…

リナさんは、取引先から「ありがとう」と喜ばれるような仕事をすることを

モットーとしており、そのためには時間をかけることは惜しまないそうだ。

時には依頼されていた文字数よりの倍近いボリュームで提出することも

少なくないという。そんなリナさんを認めてくれた取引先からは、

定期的に仕事が来ているものの、報酬は割に合わず、どんなに頑張っても

月3万円ほどしか収入がないそうだ。しかしリナさんはそんな状況でも

「とてもやりがいを感じている」と言う。

 

夫と意見が衝突してしまったリナさんは、大学時代の友人にこの件を相談。

しかしリナさんは「親身になって相談に乗ってくれた友人に失礼なことを

してしまった」と落ち込んでいた。

「友人と喫茶店でお互いの近況報告をし合っていた際、SNSの通知が

鳴りやまず、話が途切れ途切れになってしまったんです。私も後で返事を

返せばいいのですが、緊急度の高い連絡だったので時間を貰って

対応していました。その様子を見た友人は『なんだか忙しそうだし、

また日を改めよう』と提案。忙しくてテンパっていたこともあり、

気にも留めずに解散したのですが、あれ以来、会う約束を

取り付けようとしても、のらりくらりとかわされようになってしまいました……」

「交流をSNSだけに頼らず、フリーランスの交流会、

ライターが集まるランチ会などのオフ会に参加するようになりました。

有難いことに横のつながりが増え、より一層仕事に対するモチベーションも

高まったように感じます」

オフ会参加費用はリナさんの収入で賄っているが、最近は赤字が

続くこともあるという。その理由はセミナーへの参加だった。

SNSで有名な人のセミナーに参加するようにもなりました。

文章の書き方、高単価の案件獲得方法など、ライターとして働く身としては

有益な情報ばかりです。費用は様々ですが、1回で10万円近いものも

ありました。これは私の収入では捻出できないので、独身時代の貯金を

切り崩すなど工夫しています。このことは夫には内緒です」

現在は、年収500万円ほどの夫の収入のみで生活し、リナさんの収入は

家計に入れず、自分のお小遣いにしているそうだ。「もっと稼いだら

家族に還元したい」と話していた。

身近な人は分かってくれない

横のつながりが増え、フリーランスとして充実した毎日を送るリナさんだが、

どうしても苦手なことがあるという。それは、ベテランフリーランスとの

コミュニケーションだ。

「『どこの媒体で書いてるの?』『○○出版社まで打ち合わせに行かなくちゃ』

など、私よりも何十倍も稼いでいるであろうライターさんの話には

正直うんざりします。私は収入だけに着目して仕事をしているわけでは

ないので、土俵が違うのは分かっているのですが、同業者としては

イラっとしてしまうのが本音です」

夫は仕事に理解を示してくれない、子どもは仕事の邪魔をする、

ベテランフリーランスからはマウントされる……。そんな悩みを

打ち明けられるのは、SNSで知り合ったフリーランス仲間しか

いないそうだ。働き方の多様化により、本業、副業にかかわらず

フリーライターとして働く人も増えてきている。未経験から始めた

リナさんの場合は、ご主人の収入があり生活に困らないからこそ、

収入にこだわらないスタイルで、ゆっくりスキルを身につけられるのだと

感じた。しかし、金銭面や時間的に余裕のないなかで、必死に努力を続け

仕事をしているフリーランスがたくさんいることも忘れてはいけない。

収入だけでなくコミュニケーションなども大切にするのも素敵なことだが、

生きていくためにはある程度の収入が必要なことも事実だ。

リナさんは、「今後は今以上に収入も増やし、取引先から求められる

人材になりたい」と話していたが、案件に対する費用対効果なども

今後は視野にいれないと、夫との亀裂が今以上に開いてしまうようにも思える。

フリーライターのまっとうな労働に対してまっとうな対価を支払う

クライアントは、なかには存在するが、まずは家族と話し合った上で、

リナさん自身がどのように活動していくかも大切なように感じた。

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【転んでは 泣いてた子が言う 「転ぶなよ」(シルバー川柳)】