心清らか、感動あらた。「いざいざ奈良」!
鹿せんべいをスルーする鹿を見たのは久しぶり。お腹いっぱいの証拠、
奈良に観光客が戻ってきた証拠! 近鉄奈良駅徒歩圏の2寺を訪ねました。
東大寺南大門にて「奈良旅モード」スイッチオン!
奈良は、大阪府の小中学校の校外学習の定番。だから何度も行ったはずなのに、
大人になって訪れると、初めて知ることばかり。郊外学習は、
学習になっていなかったようです。近鉄奈良駅の徒歩圏にある東大寺
「三月堂」と興福寺を訪ねました。
🚠 東大寺南大門。柱のキズは、1180年、
平重衡の南都焼き討ちの際の弓矢の跡。
美しい都と、それを焼いた大火を想像して、日常から「奈良旅モード」に
スイッチ!左右の金剛力士像に煩悩を砕いてもらって、
仏様に会いに行きましょう。
クレオパトラ、
ルイ14世の王冠と並ぶ宝冠は、三月堂(法華堂)に
🚠 三月堂(法華堂)は、東大寺に現存する最古の建物で、733年の創建。
お水取りで有名な東大寺二月堂のお隣という絶好のポジションなのに、
スルーする人が多くて、たいがいひっそりとしています。
ご本尊の不空羂索観音立像を中心に10体(1体は秘仏)の仏像が
並んでおり、すべて奈良時代に作られたもので、すべて国宝。お堂も国宝です。
🚠 ご本尊の宝冠は、クレオパトラの王冠、
フランスのルイ14世の王冠と並ぶ世界3大宝冠のひとつ。
ヒスイ、琥珀、水晶、真珠など2万数千点の宝玉が用いられています。
暗闇に目を凝らして輝きを探します。「不空とは、むなしからず。
不空羂索観音は、失敗せず、百発百中で助けてくれる仏様です」と、
警備担当の方が小声で教えてくれました。「お釈迦様の教えのひとつは、
忘己利他(モウコリタ)。もう懲りた、とちゃいますよ」とニッコリ。
自分のことはさておき、人のために。
国内国宝仏像彫刻の17%(40点)が興福寺にあり!
たくさんの堂塔がありますが、オリジナルはありません。
といっても、三重塔の再建は1180年。平安時代です。三重塔や東金堂など
4つの伽藍が国宝です。そして、国内国宝仏像彫刻の17%(40点)を
所蔵し、その多くが、境内の「国宝館」に展示されています。あの
「阿修羅像」もここに。
まず、金剛力士立像。筋骨隆々、血管が浮き出たマッチョな体躯に憤怒の
形相。衣は風になびいています。失われた腕がミロのビーナス像に重なります。
しかしここには、魂があって、激しく動いて、真に迫ります。
その後も運慶作の仏頭など、お宝が次々登場。熱心にメモをとる外国人
観光客から「7センチュリ」「カマクラ」の言葉が聞こえてきます。
お国は違えど、惹かれる心は同じ。胸がいっぱいで溺れそうになった頃、
ようやく阿修羅像の前に。カワイイ丸顔に、困ったような微妙な表情を
浮かべた美少年(少女?)。何をこらえているの? 切ないまなざしは何を
見ているの?それにしても鼻筋の通った凛々しいお顔立ちだこと!
奈良茶飯の松花堂弁当とわらび餅をお座敷で
🚠 遅い昼食は、興福寺境内にある「柳茶屋」。
ここは、予約不要。というか、予約不可。予約すると時間が気になって、
自分のペースでお寺を巡れなくなるので、予約不可は
かえってありがたいのです。お食事の前に、わらび餅。
精進料理のような薄味。味を探しながら食べ進めます。
ようやく心が静まりました。ふぅ~。
興福寺の御朱印帳は高貴な紫に鹿の柄
とってもかわいらしいんですよ。1月の御開帳の時にいらしてくださいね」って。
また行かんならん。1月も「いざいざ奈良」。
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