緑茶や抹茶など、お茶に含まれる・茶カテキン。手軽に摂取できる上、
さまざまな健康効果が期待できることから、コロナ禍の今、特に
注目されている成分です。今回は、そんな茶カテキンの効用とコロナ禍の
感染症対策について考えて見ましょう~
生活習慣病の予防にも役立つ!茶カテキンの効用とは?
お茶に含まれる茶カテキンは、ポリフェノールの一種。お茶を飲んだ際に
感じる苦味の正体が、茶カテキンです。これまで多くの研究から、茶カテキンには
さまざまな健康効果があることがわかっています。
茶カテキンの効用1:抗酸化作用
カテキンの抗酸化作用により、体内の細胞を酸化させる活性酸素を
除去することで、老化や病気を予防する働きが期待できます。
茶カテキンの効用2:体脂肪低減・コレステロール値低下効果
茶カテキンの中でも「ガレート型カテキン」には、ダイエット効果に
つながる体脂肪低減・コレステロール値低下効果が期待できます。
茶カテキンの効用3:抗ウイルス作用
カテキンを摂取するとウイルスが細胞に付きにくい状態になるため、
ウイルスの増殖を抑制できます。
茶カテキンの効用4:虫歯予防・口臭予防
茶カテキンは、ミュータンス菌の増殖を抑え、プラーク形成も抑制するため、
食後は歯磨きに加えて「緑茶うがい」をすると虫歯予防効果が期待できます。
また、茶カテキンには口臭抑制効果があることもわかっています。
茶カテキンの効用5:肥満予防
カテキンを継続的に摂取することで、肝臓での脂質代謝が高まり、
体脂肪の減少が期待できます。さらに消費エネルギーをアップさせる
効果もあるため、肥満予防にも役立ちます。
茶カテキンによる新型コロナウイルスの不活化効果も!
🍵 コロナウイルスの顕微鏡写真のクローズアップ(イメージ)
こうした茶カテキンの効用を知って、日常的にお茶を飲むことを習慣とし、
コロナ禍の健康維持・生活習慣病予防に活用する人が増えています。
また、最新の研究で、茶カテキンが新型コロナウイルスの感染拡大抑制に
役立つ可能性も指摘されています。
これまでの基礎研究で、緑茶に含まれる、茶カテキンがインフルエンザに
対して抗ウイルス作用があることがわかっていました。そして、
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)もインフルエンザと同じ、
上気道感染症。どちらもRNAウイルスで接触感染や飛沫感染で広がる点など、
インフルエンザウイルスと新型コロナウイルスには共通点が多いため、
茶カテキンが新型コロナウイルスに対しても、抗ウイルス作用を示す
可能性が高いと考えられています。
すでに茶カテキン類による新型コロナウイルス不活化効果試験管内の
実験で確認され、論文掲載済みです。マスクや手洗いと同じ「公衆衛生的な
使い方」に活用できる可能性があるそうです。現在、ヒトでの臨床試験中
とのこと。今後も緑茶の新型コロナウイルスの感染拡大抑制効果の研究の
進捗に注目です。
コロナ禍の口腔ケアには、緑茶の含み飲みがおすすめ
また、コロナ禍の長期間のマスク使用で、口臭など口腔環境の悪化が
気になる人も多いようです。口腔の健康状態が新型コロナウイルスの
重症化に影響することが、だんだんわかってきているとの発表も。
緑茶を数秒間口に含んでから飲み込む「含み飲み」をするのがおすすめです。
含み飲みのやり方
- 緑茶を口に含む
- 口内で数秒おいて、口の中全体にお茶を行き渡らせる
- 口の中のお茶をそのままごっくんと飲み込む
いつも以上に口腔環境の悪化しやすいコロナ禍は、ぜひ手軽にできる
口腔ケアとして、緑茶の含み飲みを習慣にしましょう。
カテキンを多く抽出する緑茶の入れ方をチェック!
茶カテキンを効率的に取るためには、お茶の入れ方と摂取方法がポイントです。
いつもより茶カテキンの量が多いお茶が飲みたいときは、お湯の温度を
高めにして、抽出時間を長めにしてみましょう。
茶カテキンたっぷりのお茶の入れ方(2人分)
01)急須に茶葉をティースプーン2杯分入れる(約4g。1人分:2g)
02)80℃に冷ましたお湯を200mL入れる(1人分:100mL)
03)そのまま急須を動かさず、40秒待ってお茶を抽出する
04)湯呑み2つに、お茶の濃さと量が均一になるように注ぐ
(1→2→2→1のように交互に入れる)
また、お茶を飲んで茶カテキンを摂取しても、時間とともに減少して
しまいます。茶カテキンの効果を最大限に実感したいなら、一度にたくさんの
量を飲むよりも、こまめに飲んで体内の茶カテキンを切らさないように
するのがおすすめです。
抗ウイルス・抗菌作用のあるカテキングッズも活用しよう
カテキンの抗ウイルス・抗菌効果は、お茶を飲んだときだけに限りません。
最近では、抗ウイルス機能があるカテキングッズも続々登場しています。
例えば伊藤園の「カテキン染めタオル」は、独自の染色技法「T-LIFE」に
よって繊維をお茶で染めることにより、製品に加工した後も効力を
失うことなく、10回洗濯した後でも、抗ウイルス性試験で効果が
確認されているそう。また、口元側に抗菌効果のあるカテキン加工を施した
ナイロン不織布を使用した「緑茶からうまれたカテキンマスク」も、
抗菌効果があるとして人気です。ぜひお茶を飲むだけでなく、
抗ウイルス・抗菌作用のあるカテキングッズも積極的に生活に
取り入れてみてくださいね。
コロナ禍の感染症対策/生活習慣病にも茶カテキンが効果的
今回ご紹介した茶カテキンの効用以外にも、さまざまな健康効果が
期待できるお茶。2021年に開催された「第4回伊藤園健康フォーラム」
のパネルディスカッションでも「コロナ禍における“茶の効用”」を
テーマに、歯周病対策のほか、コロナうつ、コロナ太りなど、コロナ禍の
生活習慣病への茶の効用が示されました。また、おいしく、
生活へ取り入れる方法として、レモン緑茶など、さまざまなお茶の
活用方法が共有されました。また、運動不足になりがちなコロナ禍は、
血管系の病気など、生活習慣病のリスクも高まっています。
2022年6月24日に開催される「第6回伊藤園健康フォーラム」では、
慢性炎症の原因や予防に向けた食習慣について紹介予定とのこと。
緊急事態宣言は解除されましたが、健康維持に引き続き注意が必要です。
茶カテキンの効用を知って、上手に日常生活にお茶を取り入れて
元気に過ごしましょう!
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