二軒目のバーでの出来事・・・

       

   50代から恋に落ちて!好きだった彼と二軒目へ

56歳の有る女性の恋愛ルポ・第3話。

結婚していても、ふとしたきっかけで恋に落ちることがある。高校の同窓会で

当時好きだったツチダ君と再開を果たし、二人で二軒目のバーに向かった。

彼と二軒目へ。平凡に生きてきた私は語るほどの人生がない

   

同窓会後、ツチダくんと二人でみんなの列から抜けて、駅の近くのバーへ。

そこでさらに、よもやま話に花が咲いた。ツチダくんは4回も転職、

やっと今の会社に落ち着いたのは40歳を過ぎてからだったとか、

結婚も2回したとか。確かに高校時代から落ち着きのない子だったねと

彼女は笑ったという。

「落ち着きはないけど、彼は根が優しいんですよね。最初の結婚がどうして

うまくいかなかったのと聞いたら、捨てられたんだというから、

それにも笑ってしまいました。彼は昔と同じように前向きに生きている。

失敗してもたくましく生きている。そこが彼の魅力だったなと改めて

思い出しました」

一方、彼に尋ねられても、人に語るほどの人生がないと彼女は感じていた。

ごくごく平凡な人生よと言ったら、「でも、それが一番だよ!」と彼は

一瞬、真顔になった。

彼の苦労話に感情移入。思わず涙がポロリ

   

ツチダくんの転職には、それぞれ深い理由があった。人間関係が

うまくいかなかったり、派閥争いに巻き込まれたり。転職した会社が突然、

合併吸収されて「冷や飯を食わされた」こともあったという。

そんな中で最初の妻が子どもを連れて出て行ってしまったときは、

いっそ自殺してしまおうかとも考えたそうだ。

そんな話を聞いているうち、彼女は彼の心情を考えて涙ぐんでしまった。

「『00ちゃんが泣くことはないじゃん』と言われて、はっとしました。

いつの間にか彼に心を寄せていたんですね。そもそも、そんなに深く

他人の人生を聞いたこともなかったから、私にとってはすごく衝撃的でした。

同時に、平凡が一番だという彼の言葉にも納得しましたね」

「好き」という言葉と、温かい手

   

彼は『そういうところが00ちゃんのいいところで好きなんだよね!

今日会えてよかった」と、さらりと言った。その瞬間、彼女は脳がぐらっと

揺れたような気がしたという。

「好きだよなんて、子どもが小さい頃、『ママ、大好き』と言われて以来です(笑)。

彼の言葉にクラクラしながら帰宅したのを覚えています。別れ際、

彼が差し出した手を握ったら、とても温かかった」

また会おうねと言ったが、すぐに連絡が来るとは思っていなかった。

家族とパート仲間しかいなかった彼女のLINEに、同級生グループと

ツチダくんが加わって、急にスマートフォンが大切なものに変わった。

それからはひたすらスマホをチェックする日々が続いた。

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【いたわりも 耳が遠くて どなりごえ(シルバー川柳)】