京都最北端の山里に咲く幻の花 「北山友禅菊」

       

 京都市内から車で1時間と少し、京都、福井、滋賀の3県の県境に位置し、

京都の秘境とも呼ばれる久多(くた)地区。

藁ぶき屋根の家が残る、静かな山里に幻の花を訪ねました。

   

久多は平安時代以前から木材の供給地として開かれ、杉や檜などの

銘木産地として名をはせた土地。

5つの集落の中のひとつ、宮の町(みやのちょう)に「北山友禅菊」の

花畑があります。

   

「北山友禅菊」を栽培されている有る常本治さんからお話を伺いました。

   

💔   スタッフI:

見頃はいまの時期になりますか。

💙   常本さん:

ここ近年はずれてますね。昨年(2017年)は7月末かなと思ってましたが、

あと1週間で満開です。

花は3輪、4輪まで咲いた時に雨が降ると、重みで

将棋倒しのように倒れてしまうんですわ。

   

💔  スタッフI:

もともとは生花店で販売する切り花として栽培を始められたのでしょうか。

💙   常本さん:

始めるきっかけは約20年ほど前に、京都市の特産物にしよういうことで、

京都市の行政の方からこの地域に合う花を作ったらどうかという提案が

ありました。夏場には青色の花が無いんでいいですし、寒暖の差が激しくて、

濃い色が出るのでね。ダリアでも美山とか山の方はいい色が出るんです。
当時は僕も農協に務めていて営農指導ということで、地元の女性のグループに

依頼して栽培していましたが、人手が足りず手伝うことになりました。

切り花として、花市場に出荷もしていましたが、思ったようにならず、

出荷は辞めて8年前にこの場所で景観だけでやることにしました。

   

💔  スタッフI:

農作業はおひとりでなさっているのですか。

💙   常本さん:

そうです。7年前からは家内と二人ですね。植え付けしたりする時は

近所の方に手伝ってもらってます。

   

「北山友禅菊」は左京区久多地域に自生していた野生菊である

チョウセンヨメナ(キク科の宿根草・野菊と呼ばれるもののひとつ)の

系統の中から特に強健で栽培しやすい系統を選抜したもので、

平成9年から左京区久多地域で栽培されています。

💔  スタッフI:

友禅菊はヨメナということですけれど、他の地域では作れらて

いないのでしょうか。

💙   常本さん:

昔から洛北にはヨメナはどこにでもあるんですけどね。

この花はここだけのようです。

鞍馬の奥にも昔は生えてたいうんですけど……

京大の先生が(自生していた花の)種を持っていたのを植え付けして、

選抜してもってきてくれはったんです。その中から輪の大きいのとか

八重系を選別して、種が付くかと思ったら、種のつかない品種で……

自然交配はなかなか難しい品種やからということで、

大学で受粉してもらいました。

   

私たちが訪ねた2017年8月1日の「北山友禅菊」の開花状況は

7分咲きといったところ。

💙   常本さん:

この花の正式名は「チョウセンヨメナ」なんですが、ここならではの

名前を考ようかいうことで「久多ヨメナ」とか「久多友禅」なんていう案が

ありましたが、先生は洛北の感じが出せへんから「北山友禅菊」にしようと。

なかなかええ名前つけはったなと思ってます。

   

畑の一角では花の摘み取り体験(10本200円)もできます。

   

久多へは車で向かうのが最も便利。せっかくなので、京都市内から

久多の途中にある貴船にも立ち寄りました。「北山友禅菊」が開花する頃は、

川の上で涼を楽しむ川床のベストシーズン。 貴船にたくさんある

料理屋さんで川床を楽しみながらランチして、久多に向かうのもおすすめです。

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【孫を生む 嫁へ年玉 はずむ祖父(シルバー川柳)】