兄の眠る伊香保に旅行-前編
兄の墓参りも兼ねた伊香保旅行に行きました。懐かしいおもちゃ、
兄との思い出……在りし日を振り返る旅をお楽しみました。
墓参りも兼ねて伊香保旅行へ
私は4人兄弟で、兄が3人おります。でも長兄が2013の2月に、三兄は
2011年の1月に亡くなっており、今は次兄一人になってしまいました。
長兄のお墓は伊香保にあります。今回は次兄夫婦と、夫と私の4人で
お墓参りを兼ねて伊香保へ旅行に行った思い出です。
2014年9月7日、8日に行きました。
標高650mから800mの地にある温泉で、山あいの斜面に温泉街が
温泉街のメインストリ-トは400年の歴史をもつ石段で長さ300m、
365段の石段があり両脇に土産物店が並んでいます。
お墓参りそして観光
私たちは兄の眠るお墓まで車で行き、そこで落ち合うことにしました。
そして落ち合うとすぐにお墓参りへ行きました。
兄のお墓は多くの山に囲まれ、緑が多く、ただただ静寂な所です。
しかし、あまり静かすぎてこれでは兄は寂しすぎないかしらと思いました。
🚗 水澤観音で。台座を回しています。
このあとは、水澤寺の水澤観音に行きました。六角輪転と呼ばれる独特な
台座には六地蔵が鎮座しています。台座を左に真心を込めて静かに
3回回すと願い事が叶う、という言い伝えがあり、仏教としてはなかなか
珍しいスタイルでお参りします。
お昼はうどんと天ぷらにしました。水沢うどんは水澤寺発祥といわれる
郷土料理で、シンプルながら食感とコシがいいうどんです。有名なので
期待していました。結果は期待通りで、美味しくて大満足でした。
次は、そこから車で15分ほどの「伊香保おもちゃ人形館、自動車博物館」に
向かいます。レトロ調でクラッシクな外観です。自動車博物館は
スポ-ツカ-やクラッシクカ-などが厳選され、昭和の名車がずらりと
並んでいます。昭和スタ-ロマン館では車だけではなく、1980年代の
アイドルやレコ-ド、ジャッケット800点、ポスタ-が
200点展示されています。昔懐かしい音楽と共に、リアルに再現された
昭和通りというレトロな街並みを駄菓子や薬、漫画といった懐かしい品物と
体感することができます。
私たちは昭和の時代に育ったので、遊び心がわき出てきて、スマ-トボ-ルを
みんなでやりました。ちょっと興奮していました。
まるで昭和の商店街にタイムスリップしたような体験でした。
その夜は「和心の宿オ-モリ」という宿に泊りました。「和心の宿オ-モリ」はなかなかの老舗旅館で、高台にあるお風呂は、周りの山々を見渡せる
標高800メートルの絶景露天風呂でした。「親しみやすくあったかで
『心和む宿』」というキャッチフレーズ通りの宿で、
のんびりと過ごすことができました。その夜は長兄、三兄の遺影を飾っての
夕食でした。次兄夫婦との会話は自然と長兄、三兄との思い出話になります。
最後まで長兄、三兄への想いを込めた食事でした。
長兄のこと
長兄は父母のこと、兄弟のことを心配性とも思えるほど気を遣って
くれる人でした。兄が北海道に旅行した時に、私に山百合の形のブロ-チを
買ってきてくれました。裏に「イナンクル、洋子へ、兄より」と掘ってあります。
イナンクルとはアイヌ語で「幸せになれ」という意味だそうです。
私は嬉しくて今でも大事に持っています。
🚗 兄がくれたブローチ
🚗 裏面にはメッセージが彫られています
私たち兄弟にとって一番の衝撃的な出来事は1975年12月に
母が亡くなったことです。1975年は4月に私が、11月に次兄が結婚しました。
母は続けての結婚式に疲れていたのでしょうか、クモ膜下出血でした。
母が亡くなった時、私は妊娠していました。次の年の6月が予定日でした。
母は私の妊娠をとても喜んでくれて実家近くの産院を予約してくれていました。
でも、母は私の子供の顔を見ずに亡くなってしまいました。そんな私を
長兄は本当にかわいそうに思ったのでしょう。それからは、
母代わりのことをしてくれました。ずーっと見守ってくれました。
そんな優しい兄を想い、心から感謝の旅行となりました。
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