「三月 啓蟄 春分」【住まいと庭】―5

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       あふれる光と白梅と

寒さに静まりかえっていたところに

突如として春がやってまいりました。

ようやく満開を迎えた白梅は

あふれる光の中で、華やいでいます。

静から道へ。

勢いよく訪れた季節に戸惑い、リズムを少し整えたい

という思いをよそに、季節はどんどん流れています。

一年の中でも冬から春は、大きな転換点。

特別な節目です。

こういう時には、身体も心を驚かせないように、

変化にゆっくりと時間をかけたいけれど、

何事も思い通り、予測通りにはいきません。

春の訪れ方もいろいろです。

急激な変化の中にあったとしても、

そろりゆるりと、自分のペースを大事にしていく、

そんな練習にはぴったりの春となりました。

忙しいことが好きで、深呼吸が苦手な人も、

自然の中にある草木花に目を向けて

一緒に呼吸をするような気持ちで

ほんの少したちどまる、

これなら簡単です。

心の力もゆっくり静かに舞い戻ってきて、

不思議と自分のよいところを

たくさん思い出すことができるでしょう。

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木蓮

仏具に水を張り

木蓮の蕾と花をいれる。

春到来の祝い花に。

まだ厳しい寒さが残っていた2月。

木蓮の枝をいただいて、凍える手で持ち帰ったのは

つい先日のことです。

きっちりと、頑なにきちんと閉じているような蕾には

開いていずとも、趣があり、存在感がありました。

空気の乾燥が強い時には、

ビニールをかけたり、お世話をして

今年は白木蓮の蕾がたくさん花を咲かせるまで、

見届けることができました。

固かった蕾が、だんだんとふっくらやわらかくなる。

ふわりと開いて、ひかりへと顔を向けていく。

顔を近づけると神々しいような香りを放つ。

蕾の開いていく様を身近で眺めるのは、

ほんとうに素晴らしいことです。
自分にも同じような生気が宿るように感じるからです。

木蓮の枝に触れると、思いの外やわらかく柔軟で、

花びらは驚くほどかたく。

思い込んでいたことと真実は真逆であることもある、

ということを教えてもらいます。

知っていると思っていた草木花とも

あらたな気持ちで心を通わせれば、

花の愉しみはどこまでも広く深くなっていきます。

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灯の花 菜の花

煌々と明るい所よりも

少し闇が残る場が好きです。

灯りがあることを、その存在を

よく確かめることができるからかもしれません。

今回の灯の花のお題は

菜の花に。

菜の花を檀紙で包み、

燭台に据えて。

激しく動く世の中にあっても

灯を忘れずにいるための

祈りの花としたいと思います。

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土筆

土の筆、つくし。

可愛らしさに心躍ります。

静から動へと続いたら

次は躍る。

今を愉しみながら、

次も心待ちに。

季節の訪れを味わっていきたいと思います。

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【老いるとは こういうことか 老いて知る(シルバー川柳)】